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金正日の訪中は、常に北朝鮮の「改革開放」への希望を抱かせる。訪中も5日目が過ぎ、改革開放への期待を持ちながら各国のメディアは見守っている。

金正日の頭の中には、中国の経済支援と3代世襲の支持の取り付けで一杯であろう。長春から2千?も離れた揚州にいる江沢民氏を訪ねたのも、中国共産党で一番の勢力を持っている上海幇の支援を得るためだと言われている。

金正日の立場では、南北の経済協力が開城工業団地以外は中断された状態で、李明博政権の任期が終了するのをただ待つだけにはいかなかったはずだ。2012年強盛大国建設を達成しなければならない審判の日は目の前だが、韓国は大統領選挙が控えている。

新政権に過去の様な太陽政策を期待するのは難しい。核開発、金剛山観光客銃撃、天安艦事件、延坪島砲撃などの問題と、前代未聞の3代世襲の影響から韓国の世論は冷ややかだ。

日米も北朝鮮に友好的な態度を取る可能性は低く、引き続き圧力を加えるだろう。

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このため、金正日は今回の訪中で「改革開放」を受け入れるかの様に思わせるプロパガンダに力を注いでいる。中国で自動車工場や電子機器工場、大型スーパーなどを見学した。

まるで中国の経済発展の姿を丁寧に見学するかのように演出しているが、この様な動きはこれまでも行われてきた。

2000年には中国のシリコンバレーと呼ばれる、中関村サイエンスパークを訪問し、翌年には上海浦東地区を訪れ「天地開闢した」 と絶賛した。 2006年には広州珠海市など南部の経済特区を見学し、「広東省の変化に感動した」と述べたが、北は変化しなかった。むしろ2007年からは、市場統制政策を強化するに至った。

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金正日に残されたショーの選択肢は、北京で中国の改革開放を称賛する事や、丹東などで中朝の経済協力にサインする事だろう。

すでに北朝鮮は、中国の図們江地域開発計画と羅先の開放と連動した計画を推進しており、鴨緑江下流の黄金坪の開発権の譲渡を締結するとの見通しも出されている。

しかし、これが北朝鮮の改革開放につながるかは、依然として懐疑的である。3代権力世襲が目標である以上、体制の体質の転換は不可能であるからだ。

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国際社会の期待とは異なり、金正日は改革開放とは反対方向に走っている。