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北朝鮮の軍当局が今月行った合同検閲の結果、航空・反航空軍(空軍・防空軍)第2師団の幹部らが事故多発の責任を問われ、解任や降格などの処分を受けたことがわかった。

北朝鮮の内部情報筋は24日までに、韓国デイリーNKに対し、「最高司令官(金正恩党委員長)同志の方針に基づいて軍総政治局と保衛局が空軍各師団の過去8年間の実績について合同検閲した結果、第2師団で航空機の事故、操縦士の死亡ともに最多だったことが分かった。これを受けて10日、最高司令官命令により師団長が解任され、政治委員と保衛部長が1階級降格された」と伝えた。

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情報筋によると、今回の合同検閲は朝鮮労働党軍需工業部と国防科学院が金正恩氏に提出した、一通の報告書がきっかけになって行われた。報告書は、金正恩政権がスタートした2012以降、整備不良などにより空軍機の数が減少しており、技術的な維持管理と設備の改善が急がれると述べていたという。

これを受け、金正恩氏は合同検閲の実施を指示。その結果、「第2師団では過去8年間に計9件の空中爆発、墜落事故が発生しており、稼働できない状態の機体が11機あることがわかった。いずれも他の師団を上回っていたため、問題視された」(情報筋)。

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軍上層部は司令官と幹部らを処分しただけでなく、同師団の操縦士と整備士、警備要員にも1カ月間の講習を命令。講習では、参加者らの思想点検が行われていると見られる。

ただ、上層部のこうした動きに対し、現場では不満の声が上がっているもようだ。操縦士たちは「われわれの9割は、命令を受ければ生きて帰れる保障もないまま離陸している」と漏らしているという。事故の本質的な原因は、老朽化した機体にあるとの主張だ。整備士たちも、「旧世代の飛行機の整備に最善を尽くし、あとは運命に任せるしかないのが現実だ。いっそ除隊させられた方がマシ」などと語っているとのことだ。