人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

1990年代後半から経済難や食糧難が加重され、破産によって路頭に迷うコチェビ(ホームレス)が北朝鮮で急増した。

商売の借入金を返済出来ずに家を失ったり、当局によって強制的に追放された人々である。

脱北者によると、彼らは駅周辺や橋の下で生活をしているが、1カ所で約60人ほどが集まって生活をしている。平安南道平城、咸鏡北道ギルジュ、金策、黄海北道沙里院などが代表的な生活エリアであり、資本主義国家のホームレスとほぼ同じである。

北朝鮮ではホームレスを「コチェビ」と呼ぶ。一般的にコチェビは子供のホームレスを称していると思われがちだが、北朝鮮ではホームレスをコチェビと呼んでいる。

また、家を持たない住民が砂金を採取する為に山奥で掘っ立て小屋で住む事もあるが、人目に付くことはほとんど無く、隠れてひっそりと暮らしている。両江道出身の脱北者は、両江道豊山郡と咸鏡南道プジョン郡の境には100を越える掘っ立て小屋があると証言している。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

北朝鮮では住宅を売買する行為は違法。しかし、住宅の絶対的な不足と貧富の格差によって、住宅販売の需要は急増し、住宅の闇市場が発達した。

通常なら北朝鮮住民は国家から家を配分される際に、国家から住宅の利用許可証を取得して入居する。厳密に言えば、住宅の使用権であるが、使用期限が明記されていないため、所有権として認識されている。

?借金が返せないとホームレス
北朝鮮住民は商売の元手を用意するために貸付業者から借りる場合が多い。商売に失敗すれば、路頭に迷う事になる。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

2004年に脱北したイ氏(仮名、両江道の恵山市出身)は、本紙との通話で「返済が出来ない人は路頭に迷うか、地方の山奥で掘っ立て小屋で生活をしている。また、砂金を採取して生活をする人もいる。人口の5%はコチェビではないだろうか」と話した。

北朝鮮住民の5%は120万人に達する人がコチェビであると言うことである。この数値は推定値に過ぎないが、コチェビ問題の深刻性を如実に表している。

最近では、都市部や田舎でも郊外での居住を避ける傾向があるという。これも住宅不足の一因となっている。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

主要都市では住宅不足によって、独立する事が出来なくなった世帯が同居をする事態が起きている。資金に余裕のある場合はマンションの倉庫や地下に家を借りるケースもある。

北朝鮮のマンションの地下には防空壕があり、平時の使用は禁じられているが、賄賂を渡せば使う事が出来る。マンションは道・市の行政委員会・都市経営課と住宅配定指導院が管理しているが、地下は都市安全部・防空壕課が管理している。

2007年に脱北したキム氏(平安南道平城出身居住)は「酒、タバコなどの賄賂があれば地下に住むことが出来る。金が全て」と述べた。