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代表的な人物に、1999年9月29日の世界陸上選手権大会女子マラソンで金メダルを取ったチョン・ソンオク選手がいる。彼女は後に「共和国英雄の称号」を受け、最高人民会議代議員になるが、それは模範的な回答のお陰だ。

脱北者などによるとチョン選手は、実は北朝鮮女子マラソンの第一人者のキム・チャンオク選手のペースメーカー(※)だったという。だから、本命走者であるキム・チャンオクのユニフォームには北朝鮮の国旗が描かれていたが、ペースメーカであるチョン選手のユニフォームには描かれていなかった。チョン選手が1位でゴールにたどり着いた時、どこの国の選手なのか、国籍がわからず選手紹介が出来なかった。

世界を驚かせたチョン選手は、記者会見で「105里の区間、ただ将軍様だけを考えて走った。だからこそ、今日の1位という栄誉を受けることができた」と語り、金正日を満足させた。

当時、北朝鮮は「苦難の行軍で困難を極めている人民に希望のメッセージを与え、金正日将軍様を賛美することで、住民を政治的に鼓舞する大きな役割を果たした」と述べ、共和国英雄称号と国旗勲章1級、人民体育人称号が授与された。北朝鮮の百科事典にも掲載されている。