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北朝鮮が最近、軍の訓練評価の方法を刷新し、模擬戦闘の結果を重視する「実戦主義」を強めているもようだ。

米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が咸鏡北道(ハムギョンブクト)の軍関連の情報筋の話として伝えたところでは、「今年に入り、軍部隊の訓練判定の方法が新しくなった。訓練の名称を『一当百(一騎当千)訓練競技』と定め、部隊間の戦闘競技(模擬戦闘)形式で進行して、より実戦に近い内容になるよう調整された」という。

「従来は、各部隊に派遣された総参謀部と人民武力省、総政治局の担当者らが点数制で判定を行い、『優・良・及・落第』の4等級で評価を行っていた。この方法だと、判定結果の良くない部隊の指揮官らが担当者にワイロを渡し、等級を上げさせることが出来た。しかし現在では、部隊間の模擬戦闘を通じて判定を行い、相対的に順位評価を行うため、以前のようにワイロで解決するのが難しくなった」(情報筋)

模擬戦闘では、参加する部隊に各種の条件が同時に通知され、どの部隊が最も実戦的な動きを見せるかが評価されたうえ、個別の指揮官や幹部たちもランク付けされるという。「その結果、過去には『優』『良』と評価されていた部隊が落第する例も少なくない」(同)。

一方、平安北道(ピョンアンブクト)の軍関連の情報筋によれば、北朝鮮メディアが4月10日付で報じた軍団別迫撃砲兵区分隊の砲撃訓練では、各軍団の訓練参加部隊を総参謀部が任意で指定。金正恩党委員長が見守る中、「軍団長らに直接、火力指揮を取らせることで、指揮官たちの能力まで現場で判定して順位を決定するなど、従来とはまったく異なる訓練判定方法が用いられた」という。

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この情報筋はまた、「金正恩体制になって以降、軍部隊の訓練評価方式は不断に改編されている。以前なら、指揮官たちは訓練で怠けていても、判定結果さえ良ければそれで済んだ。しかし今では、判定結果が悪ければ重い責任を問われるとあり、軍幹部らは一様に緊張している」と話している。

軍団別迫撃砲兵区分隊の砲撃訓練を指導した金正恩氏(2020年4月10日付朝鮮中央通信より)
軍団別迫撃砲兵区分隊の砲撃訓練を指導した金正恩氏(2020年4月10日付朝鮮中央通信より)