農協の電算システム障害が 北朝鮮によるハッキングによるものであるという韓国政府当局者の発言が公開され、北朝鮮のサイバーテロ能力の危険性が改めて浮き彫りになっている。

今回の事態の背後に北朝鮮がいる事が判明すれば、過去2回のDDoS攻撃とは異なり金銭的に莫大な被害が発生したテロ行為である為、韓国社会に大きな波紋を及ぼすと思われる。

KAISTサイバーセキュリティ研究センターのイム・チェホ副所長はデイリーNKとの通話で、「農協問題はハッキングによる取引や情報の流出が行われた形跡は無く、ハッキングを通じて混乱のみを誘発させた。今回の事態は北朝鮮が介入したと思う」と話した。

一般的にハッカーがサイバーテロを敢行する目的は、脅迫による金銭の獲得や個人情報の流出が目的だが、今回の農協の事態はこの様な状況は発生しなかった。韓国社会に混乱だけを発生させた点から、北朝鮮が背後にいると指摘される理由だ。

「北朝鮮のハッカーの攻撃能力は韓国の10倍程度と把握している。現在、北朝鮮は、サイバーテロで韓国の基盤施設を直接攻撃することができるレベルに近づいている」と述べた。

北朝鮮がサイバーテロによって信号システムや発電所の稼働を停止するなど、韓国社会を直接攻撃することができるレベルに達しつつあるという意味。

同副所長は「米国がイランの核施設を攻撃する目的で悪性コードを作成した事があるのだが、ハッカーらはその悪性コードの知識を共有している状況。北朝鮮もこの知識を利用して、サイ バーテロを行うだろう」と主張した。

同副所長によると、北朝鮮のハッカーは中国のIPを利用し、韓国を目標としたハッキン グを持続的に敢行している。

同副所長がNHNに勤務していた当時、北朝鮮のハッカーが韓国のオンラインゲームをハッキングしサイバーマネーを集め現金化したり、個人情報を流出させた情況も把握していた。

「新種の悪性コードは毎日6万個が新たに発生する。アン・チョルス研究所などのサイバーセキュリティ企業が、すべての悪性コードを捉えるのは不可能。悪性コードを利用したサイバーテロによる韓国のサイバー安全保障は、非常に危険な状態」と説明した。