北朝鮮は、新型コロナウイルスの拡散防止のため休校措置を継続しているが、そんな中、防疫ルールに違反した高校生たちが相次いで当局に摘発され、少年教養所(少年院)送りになっていると、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じている。
両江道(リャンガンド)の消息筋がRFAに語ったところでは、先月22日、道内の普天(ポチョン)郡に住む高校生10人余りが友人の誕生日を祝うためにパーティーを開いていたことが発覚。保安署(警察署)の留置場に10日間にわたり拘留された後、少年院に移送されたという。また道内の別の消息筋によれば、恵山(ヘサン)市でも同様の摘発があり、高校生たちが少年院に送られたという。
高校生たちは少年院で1年間の労働教養――つまりは懲役に近い生活を送らされるという。北朝鮮の収容施設は過酷な環境で知られる。まさか、少年院が政治犯収容所や刑務所ほどひどいとは思えないが、日本の基準では想像の及ばないレベルであることは明らかだ。
(参考記事:若い女性を「ニオイ拷問」で死なせる北朝鮮刑務所の実態)
こうした当局の措置に対して現地住民らは、「誕生日に集まったくらいで少年院送りはやり過ぎだ」「まず学生たちが感染していないかどうかを調べ、その上で諭すのが防疫対策ではないのか」と反発しているという。