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キューバは、国家指導部の任期を最長10年に制限する改革措置を発表したが、これに国際社会が注目している。 今回の措置は三代世襲体制に進んでいる北朝鮮にも少なからず影響を及ぼすもしれない。

16日、キューバのラウル・カストロ国家評議会議長は、キューバ社会主義国家宣言50周年をひかえて14年ぶりに開催した第6次共産党大会で、「過去の革命指導者が独占する共産党と行政府組織の改編を通じて、未来を準備しなければならない」としながら、自身を含めて政治家と主要公職者の任期を5年ずつ2回、最長10年に制限することを提案した。

これは、52年もの長期にわたって権力を維持してきた、フィデルとラウル・カストロ兄弟の統治の終息宣言であり、革命以後世代の世代交代の意志を明らかにするものでキューバ共産主義歴史上前例がない。北朝鮮で言うなら「国防委員長の任期を制限しよう」と宣言したのと同じことになる。これによりラウル議長は早ければ2013年、遅くとも2018年に今の立場から退くことになる。

ラウル議長の任期制発言は、チュニジアで始まったジャスミン革命の波及の可能性を意識していると見られる。民主主義革命の風がまき起こる前に、政治改革を通じて自身の執権期間を保障させるということだ。

また、ラウル議長はキューバ計画経済制度の根幹の食糧配給制を段階的に廃止すると明らかにした。

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彼はキューバ人が物を購入するために使う配給通帳(ration books)制度が「経済的に耐えきれない負担になっており、勤労意欲を低下させる要因になっている」として段階的廃止を予告した。 この他にも政府補助金の縮小、自営業許容範囲の拡大、二重為替レート制度廃止など約300個の改革課題を提案した。

ラウル議長は、2008年に実兄のフィデル・カストロから権力を譲り受けた。その後、小農民に対する国有地賃貸、自営業許容、住宅賃貸と従業員雇用などの改革政策を推進してきた。 昨年8月には公務員数を50万人で縮小するという方針を発表した。

今回のキューバの改革は、三代世襲に進む北朝鮮とは対照であり、改革の真偽や成功するか失敗するかは別として、北朝鮮の孤立はより一層深刻化されるものと見られる。地球上で50年以上も世襲独裁を実施している国家は北朝鮮とキューバのふたつだけだ。

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両国は社会主義国家として友好関係にあるが、今後はその関係が変わる可能性もある。李英鎬(リ・ヨンホ)党中央軍事委員会副委員長兼総参謀長は、昨年11月にキューバを訪問し、仮にキューバが攻撃された場合、北朝鮮は共に戦うという両国関係を誇示した。しかし、キューバが政治・経済分野での改革を本格的に推進するなら、両国間関係変化は避けられないものと見られる。

また、キューバの今回の改革措置は、対北朝鮮ラジオも国境を内部に知れわたると。化革命の便りと一緒に内部民心に影響を及ぼしかねないのかも注目される。