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北朝鮮当局が、中国との国境に面した平安北道(ピョンアンブクト)の新義州(シニジュ)を閉鎖したと、現地のデイリーNK内部情報筋が伝えた。新型コロナウイルスの国内流入を恐れる当局は先月22日から外国人観光客の受け入れを中止し、同28日からは国境を事実上閉鎖したが、さらに強硬な措置に出た。

情報筋によると、当局が新義州の閉鎖措置を始めたのは今月17日ごろのことだ。許可や指示を受けた人を除くすべての人が新義州市内に入ることが禁じられている。しかし、その理由は明らかにされていないことから、憶測が飛び交う事態となっている。

情報筋は「既に(新型コロナ)ウイルスが相当広がっているから当局が新義州に入れないように塞いでいるのではないか」としつつも、感染者や死者の話は聞いていないと述べた。

新義州(シニジュ)や隣接する義州(ウィジュ)、龍川(リョンチョン)では原因不明の高熱で死者が出るなど、ウイルス侵入が疑われる情報が伝えられている。

(参考記事:高熱の患者をそのまま火葬…「新型コロナか」北朝鮮で疑念広がる

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義州、龍川も封鎖され、道内の市や郡の境界線をまたいでの移動も全面的に禁止されたと、情報筋は伝えている。移動禁止令に基づき、新義州から市外に出ることも禁止された。

中朝貿易の7割が通過すると言われている貿易・流通・交通の要衝である新義州が封鎖されたことで、物流がストップしてしまっている。

新義州に頻繁に出入りしている商人は「中国で買い付けた品物を新義州に置いてあるが、封鎖で市外に出られず売りたくても売れない。新義州に商売に行く人も足止めされ、もどかしい思いをしている」と述べた。

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北朝鮮では、国境封鎖に伴う物資不足で物価が高騰していると伝えられているが、今回の新義州閉鎖により物価高騰に拍車がかかることが懸念される。

(参考記事:北朝鮮、物資の流通量を増やし物価上昇を抑制

ちなみに、国境を流れる鴨緑江を挟んで新義州と向かい合う中国・遼寧省の丹東では24日の時点で7人、遼寧省全体では累計で121人の感染者が確認されている。ただし、丹東では6人、省全体では83人が完治して退院している。また、17日以降は新たな感染者は報告されていない。