北朝鮮から脱出した政治犯キム・サンヒョク(35)氏の検挙に乗り出した中国延吉市の公安関係者は17日、“キム氏が延吉にしのび込んだという諜報を手に入れた”と明らかにした。この関係者はキム氏が延吉市にしのび込んだ後、農村地域に潜伏している可能性が高いと推定した。
北朝鮮の国家安全保衛部の要請で、中国公安が追跡検挙に乗り出したキム氏は、韓国にいる親戚と連絡を取りながら、北朝鮮の内部資料を多数、外部に流出してきた容疑を受けている。
キム氏は両江道恵山市で韓国と携帯電話で通話をしていた時に現場で逮捕され、保安署で取調べを受けたが、警備をすり抜けて現場にいた仲間1人と逃走、中国の長白に脱出した。
公安関係者は、“キム・サンヒョクと一緒に逃走している指名手配者が、中国に数年間住んでいて北送された人で、延吉一帯に知り合いも多く、中国語もとても上手であることが把握された”と説明した。
更に、“現在、キム・サンヒョクは仲間と一緒に隠れており、逮捕が困難だ。農村地域に隠れたようだ”と語った。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面公安関係者は“北朝鮮政府が送還を強く要求している。キム・サンヒョクが逮捕などを恐れて、犯罪を犯すことも充分に予想できる。住民の安全のためにも必ず検挙しなければならない”と言った。この関係者は数日以内に検挙できると予想している。
別の消息筋は“キム・サンヒョクが延吉にいる多くの知人に、数回電話をかけて助けを要請したが、皆難色を示したという”と語った。
延吉市では公安の取り締まりが強化されたが、まだ指名手配のポスターは配布されていない。最近、脱北者の人権に対する国際社会の非難のため、中国政府は武装した脱北者を除き、一般の脱北者の指名手配のポスターの配布は慎んでいる。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面韓国に入国しているキム氏の家族は、キム氏の逃避状況について一切口を塞いでいる。デイリーNKとの通話で、キム氏の実の弟は、“(脱北の事実は)分かっている”とだけ短く答えた。