日、韓国経済新聞と現代経済研究院の共同主催で『北朝鮮経済グローバルフォーラム2011』が開催された。このなかで、劉鳴氏(中国上海社会科学院アジア太平洋研究所所長)は、「金正恩が改革を試みても不安定な状況は続き、体制は転覆する可能性がある」と話した。
劉鳴所長は、金正恩が権力を継承して以後の北朝鮮社会の変化が「混乱」「改革」「他の指導者に代わる」「統一」などの四つのパターンに分けられると分析した。また「他の革命や軍クーデターが起きる可能性ももある」とも話す。
また「北朝鮮政権は簡単に崩壊しないだろう。しかし、中国はどのシナリオであろうと『戦略的』な役割を遂行するだろう」と強調した。
北朝鮮の核問題の解決方案については「北朝鮮の核問題において『核廃棄』は現実的に不可能だろう。核兵器に対するモニタリングを強化して核開発を遅らせることに重点を置くべきだ」と主張した。
米国の朝鮮半島専門家であるブルース・クルリンノ氏(ヘリテージ財団アジア研究センター専任研究員)は「北朝鮮は今後ICBM(大陸間弾道ミサイル)と核を誇示した後、6ヶ国協議に復帰するだろう」と展望する。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面韓国政府の対応方案については「ミサイルをDMZ付近に前進配置してミサイル射程距離を高めながら北朝鮮全域を射程圏に置くべきだ。このような措置を通じて対北朝鮮抑止力を強化するべき」と話した。
一方、日本の深川由起子氏(早稲田大政治経済学部教授)は、中国が北朝鮮経済を掌握するという一部の憂慮について「中国は北朝鮮に対する資源配分と共にインフラ構築に重点を置いている。これは長期的なプロジェクトだから、中国の持続性がキーとなる。しかし、持続的な支援は盲点として作用する可能性が大きい」と話した。
また、実際には中国の北朝鮮に対する影響力はそれほど大きくなく、「中国が北朝鮮経済を掌握するという憂慮をする必要はない」と指摘した。