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白頭山戦跡を見て回った金正恩氏(2019年12月4日付朝鮮中央通信より) 白頭山地区の戦跡地を見て回った金正恩氏と李雪主氏(2019年12月4日付朝鮮中央通信より)

朝鮮中央通信など北朝鮮メディアは4日、金正恩党委員長が白頭山(ペクトゥサン)地区の革命戦績地を見て回ったと報じた。

同地区は北朝鮮当局が、金正恩氏の祖父である金日成主席が抗日パルチザン闘争を行い、父・金正日総書記が生まれたと宣伝する「革命の聖地」だ。非核化などを巡り米国とのつばぜり合いが続くこの時期、金正恩氏が同地区を訪れたのは、経済制裁などの圧力に徹底抗戦する「決死の覚悟」を示すことが目的と見られる。

また、朝鮮労働党は今月下旬に開く党中央委員会第7期第5回総会で、「対内外的情勢の要求に即して重大な問題を討議、決定する」としており、これまで中止していた核実験や大陸間弾道ミサイル発射の再開に踏み切る可能性も取り沙汰されている。

そのような重要な意味のある白頭山地区訪問だけあって、北朝鮮メディアが公開した写真の中の金正恩氏は、白馬にまたがり最高指導者の威厳をただよわせている。

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そんな金正恩氏に寄り添っているのが、美貌の妻・李雪主(リ・ソルチュ)氏だ。夫と同様、白馬にまたがるその姿は、写真を通してもかなりの乗馬スキルの持ち主であることをうかがわせる。

ただちょっと興味を覚えるのは、李雪主氏のファッションである。「李雪主ウォッチャー」を自任する春野かおり氏(27・神奈川県平塚市在住) は、次のように解説する。

「李雪主夫人は以前から公の場に出る際、胸元に金日成バッジではなく真珠とダイヤのブローチをつけていたり、Diorのクラッチバックを使っていたりするなど、保守的な北朝鮮のファッションとは正反対の洗練されたセンスで話題を呼んでいます。そして今回の写真では、格式ばったコートを着た金正恩氏とは対照的に、『韓流テイスト』のコートを着ている点が注目されます」

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春野氏によれば、韓国では「ペディン」と呼ばれるダウン素材のコートが、2018年に行われた平昌冬季オリンピック・パラリンピックの公式ウェアとして発表されて以来、大流行。K-POPアイドルら芸能人が着用したことで、さらに人気に拍車がかかっている。

「各アウトドアブランドがだいたい20万ウォンくらいで販売しており、色や形も様々に展開されている。特に人気があるのは黒で、10代や20代の女性の間ではロング丈のペディンが、30代以上の女性には膝丈や腰丈のペディンが好まれています。今回、雪主夫人が着用していたコートは腰丈の黒いペディンです」(春野氏)

北朝鮮当局は韓流をはじめ、資本主義の影響を受けたファッションを厳しく取り締まっている。それでいながら、金正恩氏が「革命の聖地」訪問に際して「韓流ファッション」を許したのは、美貌の妻に対する甘さの表れか。

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(参考記事:金正恩氏が意のままにする「美人妻利権」の現場写真

もっとも、金正恩氏や李雪主氏が韓国でのペディンの流行を知っているかどうかは定かではない。また、厳しい朝鮮半島の冬を過ごすのにペディンは最適なコートではある。「北のファッションリーダー」としての顔も持つ彼女だけに、今後、北朝鮮国民がペディンを好んで着用するようになる可能性もある。そうなれば、「冬の女性ファッション限定の南北統一」のような風景が見られるのだろうか。