人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

北朝鮮は食料事情が悪化する春の春窮期をむかえようとしているが、対北朝鮮人道食糧支援が議論されるのは目新しいことではない。 毎年、この時期になると例年の行事のように一度は確認される問題であるからだ。

しかし、今年は例年と若干事情が異なるようだ。北朝鮮政権は、例年とは違い年初から全世界を対象に米支援を要請した。米国や韓国だけでなくヨーロッパ各国やアフリカにまで支援を要求。また、北朝鮮自らが人道主義支援団体や国際援助団体に自国の食糧状況の調査を要請し、3月に実施された現地実態調査団に対しても全面的に協力した。

先月の初め、『マーシー・コープス(Mercy Corps)』と『ワールド・ビジョン(World Vision)』をはじめとする米国の代表的な5団体の対北朝鮮支援救護団体所属専門家が訪朝し一週間かけて食糧実態を調査。この調査結果をもとにして米国政府に緊急食糧支援を促した。

彼らは「住民の深刻な栄養欠乏を目撃した。この6ヶ月の間で低体重の乳児の出産と栄養欠乏による患者が急増した。食糧難が持続すれば脆弱階層の健康に深刻な問題が生ずるだろう」と予測する。

国連も実態調査報告書を通じて600万人以上の北朝鮮の脆弱階層住民に対して、おおよそ43万トンの緊急食糧支援が必要だと伝えた。2月中旬にも国連は人道主義業務調整局で緊急会議を開き、8千260万ドル規模の対北朝鮮支援協力を要請した。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

北朝鮮内部で多くの住民が窮乏などから正常な栄養が摂取出来ずにいることは、数年間繰り返されてきた明らかな現実だ。ここ最近の数年間は核実験と南北関係の悪化などにより外部からの食糧支援はよりスムーズにされなくなった。また、昨年夏、新義州などで起こった大規模な水害によって、食料受給がきわめて不安定な地域は増えたと推測される。しかし、このような状況が1990年中盤の大飢餓と同じような状況に直面した証拠と見るのは難しい。

最近の市場における米の価格動向を見てみよう。2月中旬をピークとして2千ウォン台で安定し、2月末頃から最近までは1900ウォン台で落ち着いている。消息筋によると、もちろん地域別で差はあるが市場での米はそれほど不足していないという。デイリーNKの調査によるとトウモロコシ粥を食べたとしても、一日三食を食べられない比率は20%以下だといことが明らかになった。

また、北朝鮮当局は昨年12月頃から『軍用米献納運動』を反強制的に繰り広げた。内部消息筋によれば献納を基本的に推奨しながら一部では家宅捜索を強行し食糧を略奪するという便りも伝えられている。国家が住民に食糧を供給するどころか、住民から食糧を奪うことで不足分を調達している。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

北朝鮮当局は国際社会に脆弱者層への人道支援を名目に『米をもの乞い』している。しかし、食糧難が例年以上に悪化したという情況は見られず、北朝鮮当局が脆弱者層への支援をせずに、住民から軍用米という名目で米を収奪しているのが実情だ。

ロス・レティネン米国下院外交委院長は北朝鮮が食糧支援を要請してきたことに対して、国際支援の食糧が来年の金日成生誕100周年のイベントなどに転用される可能性を提起した。

この分析は非常に意味がある。2007年末に北朝鮮民主化委員会が脱北者を対象に実施した調査によると、韓国からの支援食糧を受けた経験があるのは回答者の7.6%だけだった。また、その食料も金日成や金正日の誕生日の特別供給という名目で1〜2キロ分量を一、二回受けただけだった。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

北朝鮮への人道的食糧支援は必要だ。しかし、北朝鮮住民の飢えが南側や国際社会の無関心から始まったようなミスリードは正確な現実分析でない。また、最近人道的食糧支援を勝ち取ろうと声を高める主体が、他でもないモニタリングの拡大を要求した国際支援団体職員を強制追放した金正日政権だという点でも、その背景をきちんと見極めるべきだ。

今、北朝鮮政権が国際的に要請している『脆弱者層名目の米』は脆弱者層の口に届くのだろうか。そうでなければ『強盛大国』のスローガンを基にする金正恩の後継告}を強固にするための政治的なイベントのための備蓄用なのかという事に対しては国際支援団体も冷静に判断する必要がある。

したがって支援団体も食糧支援の声を高めるよりも住民が支援を受けるという確実な保証を北朝鮮当局から受け取ることを優先すべきだ。支援事後も、モニターを通じて配給された食糧が、当局によって再度回収されていなのかという調査も可能にしなければならない。

国際社会も韓国政府も、支援する米であるからには、堂々と分配の透明性を要求し脆弱者層が受け取るのを確認するのは当然の道理だ。分配の透明性が保障されることなしに、一つの食糧も支援できないという原則を確認しなければならない。

仮に、分配の過程が確認されないままで支援をしたり、不透明なモニタリングを受け入れるならば、これらの行為は北朝鮮住民を助けるのではなく北朝鮮三代世襲の安定に加担する行為に過ぎない。国際支援団体は支援の正当性より支援食糧が北朝鮮住民の口へ渡るまで確認をするという姿勢をまずは整えるべきだ。