昨年の北朝鮮で公開処刑が増加したと、国際人権団体のアムネスティインターナショナルが28日(現地時間)に明らかにした。
アムネスティはこの日、毎年発表している『2010国際死刑宣告と執行報告書』で、昨年に北朝鮮では少なくとも60人以上が死刑されたと明らかにし、これらがすべて公開処刑されたという報告が受理されたと明らかにした。
報告書は北朝鮮では通常は死刑が秘密裏に執行されるが、昨年は公開処刑の回数が増加したと指摘した。続いて公開されていない処刑まで合わせれば、失効数ははるかに多くなるだろうと予想した。
アムネスティのラジブ・ナラヤン東アジア担当上級研究員は、ボイス・オブ・アメリカ(VOA)とのインタビューで、北朝鮮での処刑が増加している理由として▲金正日・金正恩の3代世襲による政治的な波及効果▲金融改革に伴う経済危機▲毎年増えている北朝鮮の内部情報の流出だと分析した。
同研究員は「人間の尊厳を尊重し安全な法的手続きを維持するために、北朝鮮政府はあらゆる形態の死刑制度を廃止しなければならない。(政治的な理由の死刑は)北朝鮮が加入している国連の4大人権条約が義務化している『表現や集会などの自由』を深刻に侵害している」と強調した。