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マーティン・ユーデン駐韓英国大使は、11日から14日まで平壌、元山などを訪問した北朝鮮訪問記を最近自身のブログに紹介し、注目を集めている。

ユーデン大使は、偶然にも東日本大地震直後に北朝鮮を訪問したという点を思い起こし「今回の惨事は現地時間、金曜日(11日)の午後に起きた事だが、北朝鮮大使館の通訳官などは日曜日までその事実を知らなかった」と明らかにした。

また「北朝鮮の官営報道機関がこの事実を月曜日まで隠した理由が分からない。これは政府による言論統制をあきらかにする事例。北朝鮮の人民には当局の知らせなしには何の情報も入らない」と話した。

2008年11月、北朝鮮訪問時の市場状況を思い出して「その時は相当数の牛肉と豚肉が確認できたが、今回は牛肉は全く見られず、豚肉が少しあっただけだった」と伝え、その他「さまざまな鶏肉料理や生鶏が販売されており、鴨肉も確認できた」と付け加えた。

市場で確認できた食品は、多様な魚とジャガイモ、ニンジン、大根などの根野菜で、青物の野菜はほとんど見られなかったという。2008年に比べて食品の種類や量はかなり減少したと感じたようだ。

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一方で「市場の賑わい具合からすると、食品価格は消費者に適当であるように感じた」と伝えた。

また、2008年の市場状況と変化した例に電気製品の販売状況を挙げた。

「2008年には、パソコン周辺機器が少し販売されていたが、今回はさらに多様で良質な製品があった。携帯用の保存装置などもあった」と紹介し、北朝鮮市場でのデジタルカメラの販売水準も高まったという。

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「黒色の様々な機狽??ヲた洗練されたカメラもあったが、携帯電話はなかった」と強調。

一方、ユーデン大使は元山訪問時のエピソードも紹介した。

彼は元山について「平壌の駐在外交官たちが北朝鮮外交部の事前の承認なしで、自由に訪問できる数少ない都市の1つ」と紹介。車2台で向かった元山までの200kmの間、実際に見た北朝鮮の様子も伝えた。

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平壌-元山の4車線の高速道路は数カ所のヘコミがあった。高速道路の舗装は良好で、サービスエリアが少しあるぐらいで、出入り口さえもほとんど見られなかったという。

元山訪問を終えて平壌に戻る間、農村の風景を伝えようと車から目撃した家畜、農機具、人の数をおおまかに数えたという。

まず、20〜50匹単位のヤギの群れが25回、犂や車を引く牛100匹余りと豚3匹、犬6匹を確認、掘削機4台とトラクター10台も見られたが、元山を発つ時は1台だけだったという。

この他「野原では数千名にもなる相当数の人が仕事をしていたが、トラクターはせいぜい10台ほどに過ぎなかった」と紹介。住民の多数が過酷な肉体労働に苦しめられていることを示唆していると伝えた。

ユーデン大使は、北朝鮮外交部と労働党関係者との会合に対する所感も紹介した。

「簡単な質問を一つしても彼らは形式的な言葉で、事前に用意された答案を20〜40分の間ずらりと並べて読んでいただけなので、特に何も思い残っていない」と伝えた。

ユーデン大使によれば、平壌駐在外交官たちは北朝鮮当局の統制によって抑圧された生活をしている。

10年ほど前に北朝鮮と外交関係を樹立した後、平壌に大使館を開設した英国は、スウェーデンと一緒にドイツ大使館の外交団地内にあるビルを賃借りし、大使館建物と職員宿舎として使っている。

平壌には外貨のみ利用可能な店と食堂が多数あり、当然ここではほとんど外国人だけが利用している。このような状況を見ると、北朝鮮政府側が派遣した現地職員を除いては、外交官たちが北朝鮮住民と対話できる機会はほとんどない。

2008年2月ソウルに赴任したユーデン大使は、過去3度の韓国での勤務経験から「韓国通」としても知られる。

ロンドン大学クイーンメリー校で法律を専攻後、弁護士生活を経て1977年に外交官になって以来、韓国、日本、ユーゴスラビア、アルバニア公館とヨーロッパ安保協力会議(CSCE)、英国貿易投資庁などでの勤務経験がある。