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10.4宣言文に金剛山の面会所での離散家族の再会と映像による手紙のやりとりの定例化が明記された。

一部では、離散家族の再会の定例化を歓迎する雰囲気だが、北にいる当事者はそうではない。特に、国軍捕虜や拉致被害者、越南者(朝鮮戦争の時に韓国に行った人)の家族は、離散家族の再会がむしろつらいだろう。

◆ 映像の手紙、北の事前検閲の可能性は100%

北から送る映像の手紙を、保衛部が事前に検閲する可能性は100%だ。北朝鮮政府があらかじめ脚本を書き、監督や演出までするかも知れない。

より大きな問題は、映像の手紙も作成する余力がない北の離散家族だ。

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これまで離散家族の再会に成功した北の家族は、多くが拉致被害者であれ、越北者であれ、北朝鮮体制に順応した人々だ。こうした人は、北朝鮮で安定した職場や収入を保障された人々だ。離散家族の再会に出る時、胸に付けた勲章を見ればこの人たちの身分が分かる。

しかし、解放と朝鮮戦争の前後に北から南に来た家族がいる北の離散家族は、’越南者の家族’、’行方不明者の家族’という名の下で、長い間徹底的に隔離されて弾圧を受けた。多くが炭鉱や鉱山、深い山里の農村に追い出され、その直系の家族はもちろん、子供たちまで不利益を受けた。

このため、越南者の家族の生活状況は、一般の北朝鮮の住民よりもずっと劣悪だ。こうした人たちの生活ぶりをありのまま北朝鮮政府が見せるはずがない。実際に、今まで特別な場合を除き、越南者の北側の家族が、離散家族の再会で南側の家族と会った事例は少ない。

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◆ 金剛山の面会所の固定は問題…‘画像再会’は痛みを加えるもの

北朝鮮に住む叔母に、画像を通じて再会したカン・ヘジョン(仮名、40歳)氏は、“会えなかったよりもよくなかった”と言った。“80を過ぎた父が、身動きはもちろん、言葉も出せないのに、テレビ画面を通じて伝えて来る妹さんの声を聞き分けることもできなくて、父を思い悩ませるだけだった”と語った。

カン氏は“直接会えば手を握って一緒に食事もできる” と言い、 “画像再会をした後、お父さんがもっとつらがっている”と語った。

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離散家族は北朝鮮と韓国を自由に行き交って会うことを希望している。だが、今回の会談で離散家族の故郷訪問問題は挙げられなかった。

急がれる問題は、南北ともに高齢者の離散家族の故郷訪問だ。亡くなる前に、一度は故郷に行って家族に会えなければならないが、金剛山の面会所に限ったら、そのような機会は永遠に来ないかも知れない。