韓国政府は8日、亡命意思を明らかにした北朝鮮住民4人とその家族の対面を要求した北側提案を受け入れる事は出来ないという立場を再度確認した。

統一部当局者は、この日、記者らに「実務会談等を通して（亡命)意思を確認する方法があり、家族の対面を要求する北側の提案を受けいれる事は出来ない。亡命意思を明らかにした4人を家族と対面させようという北側の提案は、人道的な次元や国際的な慣例上でも受け入れる事は出来ない」と強調した。

「4人の亡命意思を間接的な方式で確認をする事は出来る。南北赤庶嚴ﾀ務会談が開かれなかったが、今後、北側との接触を通じて客観的で、公正に亡命意思を確認できる方法を講じることができる」と付け加えた。

しかし「現在、北側が住民の帰還問題の解決を行う為の実務接触の開催を提案してきたが、実務会談よりも27人を北朝鮮に送還する問題が重要。韓国政府は実務会談が送還問題を解決する為のものとは解くためのものだとは考えていない」と話した。

引き続き「現在、北側と実務会談開催と関連し、意見の違いがあり、実務会談の開催は明確に確答できない。北が27人の送還を受け入れなければ、亡命者4人の自由意思を確認する赤庶嚴ﾀ務接触も開かれにくいだろう」と話した。

「本日中に板門店の連絡官接触等を通じて、27人の送還を再度促す予定だ。板門店の連絡官の午前通話で協力を再び要請する」と明らかにした。

朝鮮赤十字社は、7日、大韓赤十字社に電話通知文を送り、住民の送還問題と関連し南北赤庶嚴ﾀ務接触を今月9日に板門店の中立国監視委員会での開催を提案、この席に亡命意思を明らかにした4人と、その家族を同席させる様に要求した。

これに対して韓国政府は、板門店の平和の家での開催を提案、亡命者4人の自由意思を確認する問題を協議することはできるが、当事者4人を同席させないという立場を明らかにしている。

北の提案を韓国が拒否した事で、27人の送還はより一層遅れると予想される。韓国は北側に27人の送還を引き続き促す方針だが、北側も31人全員の送還の主張を当分は曲げないものと見られる。