北朝鮮は住民の帰還問題を解決するために、9日に実務接触の開催を7日に提案してきた。韓国もこれに応じてはいるものの、北朝鮮が提示した板門店の中立国監視委員会の代わりに、韓国側の施設の平和の家での接触を提案した。
朝鮮赤十字社は、この日午前、大韓赤十字社宛てに送った電話通知文で「パク・ヨンイル赤十字社中央委員ら3人が、南側に亡命意思を明らかにした4人の家族と共に出席する」とし、韓国に(亡命意思を明らかにした)当事者4人の出席を要求した。
韓国政府は亡命意思を明らかにした北朝鮮住民4人の自由意志の確認作業だけを議題とすることにした。4人の立場を説明し、北側とこれを確認するための手続きを協議する考え。亡命意志を明らかにした4人を出席させるのは、前例がないばかりか、北が亡命意志を揺さぶる意図が見え隠れしている。
西江大のキム・ヨンス教授は、デイリーNKとの通話で「北朝鮮も一方的に送還を受け入れる事は難しい為、何かしら手を打つだろう。韓国の急所を付くのでは」と評価した。
「家族が泣き叫んで別れを惜しむ姿を演出し、南側の非人道的な処置を浮上させる行為」と説明した。また、涙を見せることで北への送還世論を呼び起こす考えだと評価した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面韓国がこれに応じないとしても、不利になる余地が無いとの考えも影響を及ぼしている。家族までも動員したが帰ってこないなら、亡命者を家族までも背を向けた背信者に追い込むことができる。また、韓国政府の非人道的な処置を浮び上がらせる事で、韓国内での葛藤を引き起こす事が出来る。
韓国政府の立場は、亡命意思を明らかにした4人の自由意思を確認する問題は、北と協議をすることができるという立場。亡命が自律的な判断であることを証明し、今後、韓国住民が抑留された際に、北朝鮮が同じ要求をする可能性がある。また、この過程の公開に関しては、明らかになっていない。
キム教授は「韓国政府も提案を行い、議題を広げなければならない」と主張した。これまで北朝鮮が自主越北だと主張し、北に拉致された人に対しても自由意志の確認をしなければならないと述べた。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面「北朝鮮に拉致された漁師も本人の意志によるものなのか、南北が見守る前で確認しなければならないという対応が必要だ」と強調した。
また、2月8〜9日に平和の家で行われた南北高位級軍事会談の開催に向けた実務会談は、非公開で行われた。