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北朝鮮が亡命者4人を除いた27人の北朝鮮住民の送還を拒否しているが、拒否をし続ける事は実益が無く、米韓連合訓練が終われば部分送還を受け入れる可能性があるという予測が出てきている。

北朝鮮は依然として全員の送還を要求している。今月4日、板門店を通じての送還が予定されていた27人は、北朝鮮が対応をせずに7時間以上も待機して引き返した。

北朝鮮は5日、全員送還を再確認し、この前日には「今回の事態を決して傍観しない。可能な手段を総動員する」と朝鮮中央通信が伝えている。

これに対して対北朝鮮専門家らは、米韓との対話再開の雰囲気が醸成されている状況で、韓国の南北対話条件の天安艦・延坪島挑発に対する真正性のある措置と、非核化の意志の確認など対話再開のハードルを下げようとする意図と思われる。韓国の譲歩を引き出すまでは強硬姿勢を保つと思われる。

また、北朝鮮の敏感な反応には、最近の中東発の民主化の影響もあると見られる。4人が亡命したという情報の拡散を恐れている。しかし、大量脱北が起こっている現状で、本件が北朝鮮内部に大きな影響を与えないと思われる。

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また、北は住民の自発的な送還の拒否問題を、力づくで解決するだけの名分も不足している。韓国政府は人権問題を主張し、この立場を翻意する可能性はない。北には「家族が待っている」以外には、名分がない。2005年、2010年にも一部送還が行われ、北はこれを受け入れている。

また、北が全員送還に固執する事で、北朝鮮への帰国を決心した住民の意志が揺らぐ可能性がある点も、早急な判断を要求している原因だと観測されている。

韓国政府は7日、板門店・南北連絡事務所連絡官を通じて、北に送還手続きの協力を再度促す予定。現在としては、早期解決の可能性よりも、米韓連合訓練のキーリゾルブが終わる10日以降の解決の可能性が高いと思われる。

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韓国政府当局者は「27人を先に受け入れ、残った4人の送還はその後も要求する事が出来るが、全員送還を要求しているのは、今回の事件を宣伝戦に利用する意図がある。少なくともキーリゾルブ訓練期間中は、27人の受け入れを拒否すると判断される」と話した。