人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

延坪島で漂流した北朝鮮住民4人の韓国への亡命問題で、北側が強力に反発しており、今後の南北関係に及ぼす影響に関心が集められている。

北朝鮮の赤十字社の中央委スポークスマンは、3日夜、我が方への亡命意思を明らかにした4人を除いた27人を送還するという通知に対し、「重大な挑発」と強く反発した。また「船員の送還問題は、人権と人道主義問題と同時に、南北関係と関連した重大な問題」と韓国政府を圧迫した。

引き続き「今回の事態の処理で、南朝鮮当局の立場と姿勢を再確認する事になるだろう」と付け加えた。

これに対して韓国政府は、送還をしない立場を表明し、北朝鮮の要求に応じる意向がないことを明確にした。大統領府の高位関係者は4日、「北朝鮮が南下した住民31人全員の送還を要求しているが、国際的な原則によって送還しない。国際社会の人道的原則は、本人の意志に反した(亡命、亡命者を)送還は出来ない」と伝えた。

北朝鮮は米韓連合軍事訓練に対し「ソウルを火の海にする」と言及、対北朝鮮ビラでは「臨津閣を照準撃破する」等と威嚇を行っている。対南攻勢を高めている状況で、住民の亡命問題が発生した状況。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

北朝鮮は2004年に、東南アジアに滞留中の脱北者が大量に韓国に亡命したが、その後しばらくは南北関係を中断させていた。現在は、この当時よりも南北関係が悪く、中東の民主化の余波を注目している北朝鮮当局としては、強硬な反応をするしか無い状況だ。

しかし、北朝鮮は経済支援を得るために対話を必要としており、亡命問題で対話の雰囲気を潰すことはないだろうと思われる。しかし、今回の件で韓国政府の対応姿勢に言いがかりを付ける可能性は十分にある。

帰還しない船員の問題で南側と対立するよりは、これを足がかりとして攻勢を高め、南北対話化の障壁を下げようとすると予想される。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

統一研究院のチェ・ジンウク選任研究委員は、デイリーNKとの通話で「北朝鮮住民4人の亡命問題が、南北関係の変数になる可能性は大きくは思わない」と話した。

「キー リゾルブ、対北朝鮮ビラなどでの北朝鮮の強い語調による非難は、韓国政府の対話提案を受け入れる前のカードとして活用している。韓国政府の高い対話再開の条件を下げる狙いがある」と解釈した。

今回の問題で北朝鮮が得る実益がほとんどないだけに、南北関係を悪化させはしないだろうという展望される。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

朝鮮労働党・統一戦線部出身の脱北者チャン・チョルヒョン氏は「北朝鮮は米韓との対話から出来るだけ早く支援を得るのが最優先課題。当分は反発する声を出すだろうが、関係を覆すことはないだろう」と予想した。

李明博大統領は今月1日、3・1記念日の記念演説で「対話の準備は出来ている」と述べ、南北対話の意志を表明している。