人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

統一後の莫大な統一費用の支援が、かえって北朝鮮住民の害になるという指摘が、2日、提起された。

ミレアセット証券リサーチセンターと延世大学統一研究所が共同主催した「南北関係そして資本市場の未来を尋ねる」というセミナーで、延世大学統一研究所のイ・サングン研究委員は「韓国の南北経済統合政策は、むやみに北朝鮮住民の所得を保全することで、北朝鮮の産業を荒廃化させる結果を生むだけ」とし、北朝鮮に対する無分別な統一費用の投入を警戒した。

「莫大な統一費用の投入を主張する多くの研究者は、北朝鮮住民の価値創出能力を見過ごす傾向がある。そして北朝鮮住民の大多数は、韓国人が面倒を見なければならない飢えた貧民集団でない」と強調した。

また「北朝鮮では各種の規制が多く、これを克服するための賄賂や取り引き費用が過度に高い。このような状況の為、北朝鮮住民の価値創出能力が制限されてきただけ」と説明した。

「北朝鮮の市場は、住民の手で自然発生しており、いくつかの障害が除去されれば、活発な市場経済活動により北朝鮮地域の経済発展を引き出すだろう。韓国の統一費用は、社会間接資本、医療施設、医薬支援、教育分野などに集中しなければならないだろう」と主張した。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

また「北朝鮮住民は取り引き費用が縮小されれば、品質は低いが中国産製品よりも安い製品を生産するだろう。北朝鮮住民の低い所得は、北朝鮮製品の販路を拓いていくことで、北朝鮮製品を持続的に改善させていくだろう」と主張した。

また、韓国の在庫米を北朝鮮市場に安価で供給することに対しても、否定的な見解を明らかにした。

「北朝鮮に韓国の米を安価で供給するのは、北朝鮮の農業を荒廃化する近道だ。米の無償支援は極貧層、託児所、養老院などに限定されなければならない。一般住民には肥料の供給、農業機器、燃料を適切に購入できる条件を提供すれば良い。これならば数年内に北朝鮮の穀物生産量は50%以上の成長を見せるだろう」と主張した。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

また、ドイツの統一事例を提示し、無分別な統一費用の支援よりは南北の社会統合が先行しなければなければならないと強調した。

「東ドイツの社会発展は、現在、停滞状態。莫大な費用を一度に注ぎ東ドイツ住民の所得は西ドイツの2/3水準まで向上されたが、これは生産性や生活の質が良くなったのではない」と説明した。

引き続き「ドイツは和合も成し遂げたと見ることはできない。東ドイツの人々を罵る『Ossi』と西ドイツの人々を罵る『Wessi』という単語が表している様に、地域間の蟠りは消えていない」と話した。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

「ドイツの事例は、成功的な国家統合とは言えない。北朝鮮との成功的な国家統合は、二つの地域間の所得格差を減らすのではなく、統一国家が以前には享受することができなかった機会を提供するという信頼を、両地域の住民に与えることにある」と強調した。