チュニジアで始まった中東民主化革命の波がエジプトを越えてリビアとイランなどに広がるなか、北朝鮮へ政治・経済的に大きな損失が発生する可能性があるという分析が出た。

北朝鮮はイラン、リビアなどの中東国家と武器の取り引きを通じて年間数十億ドルを稼ぐと報告されている。専門家は中東民主化の影響でイランの保守政権が打撃を受けることになれば、長期的な外貨稼ぎにも深刻な打撃を与えると見る。

外交消息筋は「金正日をはじめとする軍部が今回の中東事態を深刻に受け入れ、内部的な対応方案を議論するだろう。特に中国の次に外貨を稼げる国が中東に集まっていることから統治資金をつくるのに、支障をきたすのでは?と金正日は心配しているだろう」と話した。

先月10日、イランが北朝鮮から濃縮ウランなどを提供される代価として、過去3年間に20億ドルを北朝鮮に提供したと日本の産経新聞が報道した。

新聞によれば、北朝鮮は昨年11月に公開した寧辺ウラン濃縮施設で生産した濃縮ウランをイランに提供し、2008年から昨年4月まで3回にかけて20億ドルをイランから受け取ったという。また、核開発コネクションだけでなく弾道ミサイル開発でも両国間の協力は成り立っていると伝えた。

先月28日のウィキリークスのウェブサイトに公開された米国外電文によれば米国は北朝鮮とイランが相当期間、中国の北京を経由する飛行機を通じて弾道ミサイル関連の部品を取り引きしてきたという。

作成日時が2008年8月1日と表示されたこの外交電文では、米国は北朝鮮とイランが取り引きする弾道ミサイル部品に弾道ミサイル操向装置の『ジェット・ベイン』も含まれ、これらの部品は高麗航空とイラン航空の定期便で輸送されていると説明した。

これに関連して2005年ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が発刊した『2005軍備・軍縮年鑑』でも北朝鮮は、発刊当時まで約10年間ロシアだけでなく中東にミサイルを輸出し、在来式の武器輸出額が9千600千万ドルで世界29位だと明らかにした。

北朝鮮は1990年代末から2000年代初めまでにシリア、リビア、イエメンに現地組み立て生産がなされたスカッド-Cミサイル数百期を輸出した。イランには88〜98年に北朝鮮制240?放射砲100台のと93〜95年10代のスカッドミサイル発射台が輸出された。

ユン・トンニョン対外経済政策研究員選任研究委員委員はデイリーNKとの通話で「国際社会で制裁を受けている北朝鮮の唯一の金脈は中東地域であったため今回の民主化の影響が外貨稼ぎに直接的な影響を与えるだろう。特に中東国家と武器取り引きをしている北朝鮮軍部には外貨を供給される『パイプライン』が消えるかもしれない」と見る。

また「後継体制安定化のためにも金正日の立場で外貨を獲得することは死活的な問題であり、今回の中東民主化の影響に対して金正日はかなり焦るだろう。機箔Iな側面で金正日体制を実質的に困難な状況にするかもしれない」と強調した。

武器取り引きだけでなくイランは国際社会で反米戦線を維持し北朝鮮の友軍的な役割をしてきたという点でも北朝鮮の外交的な損失は少なくないと見られる。

オ・ギョンソプ世宗研究所研究委員は「リビアのカダフィ独裁政治が崩壊、またはイランが民主化されれば、北朝鮮は外交的の損失だけでなく北朝鮮幹部を揺さぶる可能性がある」と分析した。

オ研究委員は「北朝鮮の立場では、イランが根本的な民主化体制になるのを望まない。パク・キリョン外務省部長がイランを訪問したが、北朝鮮はイランの内政が安定するようイラン政府と緊密な協力を行うだろう」と付け加えた。