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北朝鮮の人民軍内で上級階級を利用し、下級の女性軍人や指揮官の妻たちに対するセクハラ・性的暴力が横行していると21日、知らされた。

この日、社団法人北韓戦略センターが主催した学術セミナー「北朝鮮人民軍の軍生活と人権」において、イ・ユンゴル北朝鮮戦略情報サービスセンター代表は「今、北朝鮮人民軍内部で常習化している上級軍人が女性軍人の胸を触る性的暴力を、犯罪として裁くこともできない」と主張した。

イ・ユンゴル代表は「人民軍の上級軍人から女性軍人への『君、私と一晩寝ないか?』という言葉もよく耳にする。このようなセクハラ・性的暴力が1990年代以前までは報告義務があったのだが、今は連帯責任を理由にいちいち報告しない。人民軍の軍規制が緩みきっている状態だ」と指摘した。

このようなセクハラ・性的暴力の具体的事例について「ある政治委員は女性指揮官、下士官、さらに後方部隊軍官の妻までをも強姦した。軍法に従って身柄が引き渡されたが、あらゆる賄賂を利用し、他の部隊への人事異動という処罰だけに終わった」と話した。

また「性犯罪を犯した政治委員は当時の被害者に対し、除隊時に良いところに送ってやる、早く進級させてやる、また夫を高い地位に推薦してやる、といって性犯罪を犯した。北朝鮮軍隊ではこのような犯罪が野放しにされている」と付け加えた。

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チェ・ヒギョン前人民軍空軍司令部指導員は「人民軍内では女性の胸を見て『小さい』『大きい』などの発言を平気でする。韓国に来て初めてその言葉がセクハラに当たることが分かった」と述べた。

また、北朝鮮人民軍5軍団戦車部隊で服務していたペク・ファャ梼≠ヘ、人民軍が住民に対し組織的な収奪行為を平然と行っていると明らかにした。

ペク氏は「北朝鮮住民たちが農作業で刈り取った穀物のほとんどが人民軍の食糧として奪われていく。だから住民たちは協同農場や菜園などを利用して際限なく農作業をする。そこでとうもろこし、豆などを植えるのだが、これさえも人民軍による襲撃を受ける場合もある」と話した。

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続いて「このように収奪する一方、軍人たちは深刻な栄養不足で死んでいく」と明らかにした。ペク氏はすでに北朝鮮軍内でも食糧不足が当たり前になっている状況だと付け加えた。

また「最近の報道で、北朝鮮軍が塩スープさえも食べられず栄養失調で餓死していると伝えられたが、そんなことはすでに以前からあったこと。また、強制的に軍用米として徴収することに対し、住民の不満が大きくなっているというニュースも、以前からあったことだ」と主張した。