北朝鮮が22日、開城工業団地内に設けられた南北共同連絡事務所から一方的に撤収した。
韓国統一省によると、北朝鮮側は同日午前9時15分、韓国側に撤収を伝え、間もなくすべての人員が退去した。開城は北朝鮮領内に位置するが、韓国側が常駐を続ける意向を伝えたところ、構わないとの意思を示したという。撤収にともなう実務的な問題について北朝鮮側は、追って通知するとしたという。
(参考記事:「韓国は米朝の仲裁者ではない」北朝鮮にハシゴを外された文在寅の窮地)北朝鮮と韓国は昨年9月に同事務所を開設した。南北の合意では週1回、双方の所長が出席する定例会議を開くことになっていた。しかし、会議は先月22日を最後に開かれておらず、常駐していた北朝鮮側の所長代理も今月半ばから不在となっていた。
韓国政府は北朝鮮側の決定に遺憾の意を表し、南北間の合意通り連絡事務所が正常に運営されることを望むとの立場を表明した。