エジプト民主化デモに全世界が注目している。チュニジア市民革命の影響を直接受けたエジプト民主化デモは、今後どのように展開するのか予測できない。
ムバラク大統領は1月29日「私は(チュニジアのベンアリ前大統領のように)離れることはない」と内閣を解散して最側近のオマル・スレイマンを副大統領に、軍部出身のアハメド・シャフィクを総理に任命した。
ルーマニアのチャウセスク、イラクのフセインなどの事例を見れば、長期独裁者は自分に差し迫る変化の状況を客観的に把握できないという特徴がある。意識状態が確かに覚醒されたモードで転換されることができず、過去の思考の延長線で現在の状況を把握することから、何がどのように変わるのか知らず、ぼうっとした状態で一定期間が過ぎる。最側近を副大統領に座らせる形で、つぎはぎをしようとするムバラクも同じようだ。客観的に見ればムバラク時代は終わった。
問題は『ムバラク以後』の民主化過程だ。 エジプト・デモは民主主義を成立しようという趣旨ではなく、青年の失業問題や生活問題と結びついている。エジプト人口8000万人中、約半数が一日2ドル以下の生活苦に苦しめられ、失業率は公式発武白lが9%程度、実質は20%という。 したがってエジプト デモは政治的な民主化要求と「生活できない。乗り換えよう」という要求が連動されている。
現在のエジプト デモを組織的に掌握している団体は明確でないように見える。報道を総合すれば、イスラム原理主義勢力の『ムスリム同胞団』が自宅軟禁されたと伝えたエルバラダイ前国際原子力機