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マリリン・モンローが地下鉄の通気口の上で、浮き上がるスカートをめくれないように握りしめる場面は、ハリウッド映画の名場面の一つだ。このマリリン・モンローの姿に金正日の顔を重ねてみるとどうだろうか?

26日から、初めて自身の個展を開催した脱北画家ソン・ビョク氏は「脱げ」という作品の中に、北朝鮮と金正日へのメッセージを込めた。

ャ梼≠ヘ「これは今、頼むから改革・開放せよとの意味だ。北朝鮮がとても人が住めるような国ではなく、改革開放が要求される時期であることは、皆がよく分かっている。

だが、金正日は隠遁しようとしている」と話した。絵の下の部分の魚は、閉鎖的な社会を表した「水」から跳ね上がり、自由を夢見る北朝鮮住民たちを描いた。

ャ梼≠ヘ北朝鮮で宣伝扇動の活動をしていたが、2002年韓国に入国。弘益(ホンイク)大大学院で東洋画科修士学位を取得し、指導教授であったハン・ジンマン弘益大美術大学院長の後援を受けて、今回初めて個展を開くに至った。

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ャ梼≠ヘ「北朝鮮では、画一的な宣伝・扇動ポスターのみを製作してきたが、韓国に来て『自由』を表現できるようになった。本当に嬉しい。今回の個展が、私だけの個展でなく、来場者と話を交わしながら北朝鮮に対して共に考える契機になれば」と話す。

彼は、今回の個展で最も力を入れた作品として「鴨緑江街」を挙げた。

この作品は、ある女性が宣伝・扇動スローガンの下で金正日を称賛する姿、北朝鮮住民たちが薪を拾い、草をむしって食べる姿、農業用機械ではなく、牛を利用して農作業をする姿、脱北しようと川を横断中に捕まって警備隊に引きずられて行く住民たちの姿など、北朝鮮住民たちの数奇な人生が長い絵画にありのまま浮?ウれている。

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ャ梼≠ヘ「『鴨緑江街』は北朝鮮の現実だ。皆がリュックサックを背負い、あれこれ拾っては詰める。これが浮浪者の姿なのか。この作品に登場する牛は北朝鮮住民たちを代弁している。飼料を十分にも与えず、過酷な労働だけを強制する様子は住民たちの日常と全く同じだ」と指摘した。


作品「自由を感じろ」も来場者の視線を引き付ける作品だ。

これは北朝鮮軍人が双眼鏡で何かを覗いている姿を描いた作品だが、北朝鮮軍人が座っている真下に筒のような缶が置かれていることが異色なのだ。

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彼は「『缶』は外界、自由を象徴する。北朝鮮内で缶を探し求めることは容易ではない。北朝鮮で缶は『自由』と同じくらい求めにくいものだ。その抑圧された自由を『缶』で表現したという。双眼鏡を通して、戦争だけを見ずに外界と自由を見つめながら開かれた心を持てとのメッセージを込めた」と話した。

ャ梼≠ヘこれまで、韓国美術に対して拒否感を抱いていた。北朝鮮で宣伝・扇動の活動をしてきた彼には韓国美術が「衝撃」そのものだったという。

だが、韓国で美術勉強をしながら、徐々に美術作品に対する視野が広がった。彼は「韓国はどんなに自由な国だろうか。画一的で真実性がない北朝鮮美術とは違って、各々が伝えるメッセージが違く独創的だ」と評価した。

ャ梼≠ヘ機会がある限り今後も展示会を続けるつもりだという。北朝鮮住民たちの哀歓と人生だけでなく、全地球上で苦痛を受け、飢える人々のために作品活動を続けることが画家としての夢だといった。

会場では、美術作品だけでなくャ梼≠ェ脱北後、北にいる妹とお互いの安否をやりとりした手紙も展示されている。そこから感じられるのは脱出者が体験する離散の痛みと悲しみだ。