北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は26日、北朝鮮の人権問題に対する米国の非難は「とんでもない茶番劇」であるとする論評を掲載した。朝鮮中央通信が伝えた。
論評は、国際人権NGOのヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)が先月末、北朝鮮で女性に対する性暴力がまん延していることを告発する報告書を発表したことに言及。「米議会と保守的なメディア、専門家も、制裁・圧迫と『人権問題』を対朝鮮政策として引き続き掲げるべきだと唱えている」と指摘した。
(参考記事:「私たちは性的なおもちゃ」被害女性たちの血のにじむ証言を読む)HRWが先月31日に発表した報告書は、金正恩党委員長が政権を継承した2011年以降に脱北した人々のインタビューを元に作成されたもの。「(北朝鮮で)私たちは性的なおもちゃにされていた」などとする、脱北女性らの血のにじむ証言が多数収められている。
これに対し論評は、「祖国と人民から許してもらえない罪を犯し、親子までためらわずに捨てて逃走した人間のくずが吹いたほらがいわゆる『根拠』の全てである」と罵倒。
続けて「米国がとんでもない茶番劇に執着するのは、朝鮮のイメージをダウンさせて自分らの制裁・圧迫策動を合理化し、朝米協商でわれわれの譲歩を引き出し、ひいては反朝鮮体制転覆の悪巧みを実現しようとするところに目的がある」と主張した。