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インタビュー日時:12月中旬
インタビュー対象者居住地域:平壌市

1.物価と為替レート(単位:1キロ基準)

米1000〜1100ウォン(11月初めに米を配給するという話があったがまだそのような知らせはない)
トウモロコシ700ウォン
卵250ウォン
豚肉3800ウォン
靴(冬) 3万 5千ウォン
服(冬) 3万 5千ウォン〜 4万ウォン
酒 950ウォン
ドル 100ドル=20万 1千ウォン
人民元 100ウォン=3万ウォン
交通費(汽車) 平壌-新義州465ウォン/新義州-平壌500ウォン

2.電気事情

・平壌市内の中区域、平壌駅、普通江(ポトンガン)地域を除き、市内では安定的に供給されておいらず、付いたり消えたりする状態だという。
・平壌市外では11月以後から電気供給が全くない状態。変電所で事故が発生し電気が供給できないとのこと。
・全体的に電気事情は良くなっているが、平壌中心のみである。
・以前、新義州では全体的に真っ暗で電気が供給されていない状態だったが、今回は新義州の朝鮮税関所でも明るいことなどから電気事情は良好である。

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3.今年の収穫現況とそれにともなう現象

・平壌の農作物収穫状況は比較的悪い。降水量が多いためだ。
・中国から流入した米(中国語表記)が市場で堂々と販売されている。中国と取引する貿易会社社長らが販売しているものとみられる。

4.市場現況

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・ジョンシク市場では午後2時から時間制限なしで運営されている。市場利用料は200ウォンである。
・しかし、明け方5時から夕方9時過ぎまでは市場周辺での商売が常習化している。
・これは不法であり、18〜19才と見られる保安員が取り締まる。商売人らは保安員を避けるため、商品を持って走って逃げる姿が多々見られる。
・市場でプルコギなどの食べ物の販売に加え、酒類の販売も増加している。保安員は無料だ。

5.コチェビについて

・貨幣改革後からコチェビがますます増加しているが、このようなコチェビがスリになっている。
・コチェビは市場を徘徊し食べ物をもの乞うだけではなく、刃物を使い金を盗む。儲けは多い時で一日に200ドルという。
・保安員はこのようなコチェビに対して全く取り締まらないので、住民らは「こうしたことを取り締まらないと‥」と不満をもらす。
・しかし、住民らもスリの現場に遭遇しても、その報復が恐ろしく誰も注意しない。

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6.延坪島攻撃に対する反応

・11月中旬に戦闘準備に入ったと軍からの放送を通じて知った。
・赤緯隊の訓練は実施されず、住民を対象にした特別な訓練もなかった。
・住民の中にはこのような生活ならばいっそのこと戦争でも‥という悲観的な見方も多く存在する。

7.事件、事故

・11月初め、平壌市中学校6年生1人が両親を殺害し、2500〜3000ドルを持って北朝鮮から逃亡しようと新義州まで行ったが、捕えられ教化所に収監された。
・まだ成人に満たない年齢で教化所に収監されたことから、住民らの間では1年後に公開銃殺されるのではという噂が広がっている。
・両親の死体はベッドの下で発見されたという。学校からの諸経費の請求について両親がお金を支払わないとの理由で殺害したという。
・現在、学校では教師もお金が不足していることから、教師が班長や学生に集金を指示し、支払い能力のない学生は他の学生たちからひどい仕打ちにあうという。これには学生の立場からすると、教師から良い評価を受けなければ大学入学が難しいという現状がある。
・両親が支払い能力がない場合、教師から非難を受けるとともに他の学生からいじめに遭うことから学校に行かない学生たちが徐々に増加している。

8.組織生活に対して

・冬なので支援名目での集金がほとんどなく、各種講演が週に一回ずつあるのみ。終わればすぐに市場で忙しく商売する。
・生活総活もお金さえ支払えば参加しなくてもよいので行われない場合が多くなっている。

9.平壌10万世帯建設

・市内側はほぼ完成したとして人々に家を割り当てているという。だが、実際の建物は骨格だけの場合が多く、住民たちが内部の塗装、工事などを自主的に行う場合も多い。
・市外側はまだ完成していない状況。これは市外地域は自主的に整備しろとの指示のため、開始当初からろくな状態でなかった。
・企業所、突撃隊、軍隊などを動員して平壌10万世帯工事を開始したが、食べるものがない軍隊が地域住民らの家に侵入して盗みをする場合も多かった。
・無償での割り当てが原則だったが、今は金が必要だという。配分担当者に50ドルを支払う義務がある。
・また、割り当てられた人はその家を少し改築し、また販売する場合もある。
・2012年までに10万世帯建設を完成させろとの指示だが、現時点でこれを信じる住民たちはいない。セメント、資材不足のため中国が援助するのではとの奄烽