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「北朝鮮改革放送は、朝鮮半島状況の総合的な分析を北朝鮮に提供し、指導層が決断と行動に出ることを促す放送をしています」

北朝鮮改革放送のキム代表は、対北放送の最も重要な役割は北朝鮮の指導層の意識を覚醒させることだと強調する。

キム代表は、過去、東欧社会主義の国々が非暴力的に体制転換に成功した原因を「ラジオ放送」に挙げる。当時、東欧社会主義国家の幹部達は自由主義と市場経済体制を主張する「自由ヨーロッパ放送」を聴き、そのことから体制転換を自然に受け入れられる意識を提供してたという。

キム代表の目標は北朝鮮の幹部達の「意識化」だ。彼らの考えが変われば、北朝鮮の未来のために主導的な活動が出来るだろうと信じている。

もちろん、北朝鮮の幹部たちの意識の変化には十分な時間が必要だという点も忘れていない。

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キム代表は「対北放送は、インプット(input)と出力(output)が同時に出来るものではない。対北放送を聴く北朝鮮住民たちは、厳しい統制下で本箔Iな好奇心と外部への欲求からリスクを承知で放送を聞くため、すぐに目立つような意識の変化を期待してはならない」と述べた。

彼は「北朝鮮の住民たちが、対北放送を通じて聴いた内容を社会的に表現したり、自分の意思で受け入れるためには、なんらかの「きっかけ」が必要だろう。たとえば、金正日が死んで北朝鮮内部で権力闘争が発生したとするなら、対北放送の視聴を通じて蓄積された反体制意識が社会的な世論として表面化される可能性は非常に高い」と強調する。

「北朝鮮改革放送の役割は、その時期が来るまで北朝鮮の指導層の反体制能力を最大限に引き上げることだ」と付け加えた。

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北朝鮮改革放送では、北朝鮮指導層の反体制意識を引き上げるため「ビジョンと方法」「知恵と勇気」に焦点を合わせたプログラムを作成し放送している。

特に「指導者の道」という番組では金正日と金正恩に代表される北朝鮮の指導者の問題点を突き、新しく変化された時代のリーダーシップと世界的なリーダーシップ、そして北朝鮮の幹部らが激変する世の中でどのように北朝鮮を導く必要があるのかという点を中心に扱っている。

「中国の改革・開放史」というプログラムでも、中国を改革開放に導いた鄧小平のリーダーシップを分析して北朝鮮に提供している。

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キム代表は「このプログラムは、中国式改革開放に北朝鮮が従うべきだという内容ではなく、鄧小平のリーダーシップを見習うべきだという趣旨の番組だ。北朝鮮も北朝鮮なりの改革開放の方法があるはずで鄧小平のようなリーダーシップさえあれば、それなりの改革開放を実行することが可能だ」と説明した。

ジャーナリスト趙甲済氏が執筆した朴正煕元大統領の全集も放送の最後に朗読している。

キム代表は「朴正煕元大統領は韓国社会では蔑視されているが、短い期間で大韓民国を先進国の水準まで引き上げて相当なリーダーシップの持ち主だ。朴元大統領のビジョンとリーダーシップを教えれば北朝鮮にも役立つだろう」と語った。

北朝鮮改革放送では、放送とは別に北朝鮮体制の本質を明らかにDVDを制作し対北風船で飛ばす作業もしている。

北朝鮮では労働党の高級幹部たちの国際的な視野を広げるために製作される「参考新聞」がある。「参考新聞」に掲載される外国のニュースは、全て労働党の事前検閲を受ける。ここに目をつけ「本物」の外国情報を収録したDVDを、北朝鮮の内部に流通させるという計画だ。

北朝鮮改革放送は毎晩12時から午前1時までの1時間の間、短波7590khで、北朝鮮地域に向けて流されている。