2泊3日の北朝鮮訪問を終えて帰国した韓国の文在寅大統領は20日午後、ソウル・東大門デザインプラザ(DDP)に設置されたプレスセンターで記者会見し、訪朝結果を報告した。文氏は金正恩党委員長が「できるだけ早く非核化を終え、経済発展に集中したい」と表明し、ポンペオ米国務長官の訪朝やトランプ大統領との2回目の首脳会談を速やかに実現したいと希望したと明らかにした。
(参考記事:北朝鮮は今後どうなる…建国70周年と米朝関係、非核化)文氏はまた、金正恩氏が非核化の意思を何度も確約したと強調した上で、「米国がこのような北の意思と立場をくみ取り、北との対話を早期に再開することを望む」と述べた。
さらに文氏は「われわれは年内に(朝鮮戦争の)終戦宣言をすることを目標にしている」とし、「トランプ大統領と首脳会談をする際に、それについて再び議論したい」と話した。文氏は23日、国連総会出席のためニューヨークを訪れ、現地時間の24日にトランプ米大統領と会談する予定となっている。
「9月平壌共同宣言」と共に発表した「板門店宣言の履行に向けた軍事分野合意書」について文氏は、「合意がしっかり履行されるならば、われわれの首都圏をねらう長距離砲や、相互にとって脅威となる軍事兵器や兵力の縮小に向けた議論に進むことができる」とし、「まだ終わっていない戦争(朝鮮戦争)を終戦させたうえで、さらに一歩進み未来の戦争の可能性まで基本的になくすことにつながる」と意義を強調した。
また、終戦宣言を出した後も、「平和協定は完全な非核化の最終段階になる」と説明。それまでは従来の休戦体制が維持されるとして、「(在韓)国連軍司令部の地位や在韓米軍の駐留の必要性などには全く影響がない」との認識を示した。
また、在韓米軍については「韓米同盟に基づいて駐留しているため、終戦宣言や平和協定とは無関係で全てが韓米の決定にかかっている」とし、「その点については金正恩委員長も同意し、終戦宣言の概念が整理されれば、終戦協定が関係国の間で速やかに結ばれると思う」と述べた。