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9月の朝鮮労働党代表者会を通じて、金日成から金正日、そして金正恩へとつながる北朝鮮の3代世襲体制は既成事実化された。

なぜ北朝鮮はこのような選択をしたのか?

金英換(キム・ヨンファン)北朝鮮民主化ネットワーク研究委員は、最近発行された「季刊・時代精神2010冬号(通巻49号)」の「北朝鮮の3代世襲の推進過程と展望」という論文で、万が一第三者が後継者になった場合、長期的にその第三者自身の権力にとって最も邪魔になるのが金正日の子供達である為、あらかじめ第三者を除去した」と分析した。

特に「第三者が権力を握れば、自身の政治的な位置づけのために金正日の名誉までも無視、踏みにじる可能性もある」と説明した。

北朝鮮の三代世襲に対して「誰よりも絶大な権力を振り回した旧ソ連のスターリンや中国の毛沢東でさえ、このようなもの(世襲)は試みさえもしなかった。これを試みるた瞬間に共産主義者としての名声が地に落ちるということをよくわかっていた。北朝鮮は言葉では社会主義を標榜しているが、社会主義国家という自覚はとうに捨て去った」という見方を示す。

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金研究委員は「金正恩への後継過程が年齢や経験と比べて、極端に早いようだ。幹部の掌握で問題が生じる」と分析する。

「急速な後継作業は北朝鮮高位層の既存秩序と序列を大きく揺さぶるため、少なからず幹部達からの反発心を呼び起こすだろう。幹部の交替タイミングを逃し、非常に高齢な幹部達に過度に依存するなど緩い統治力を見せた金正日に強力なリーダーシップを期待するのは不可能だ」

「幼く頼りない金正恩にこれらの問題を解決できる能力があると期待するのはさらに難しい。(このような)金正恩に対して真意で忠告し、サポート出来る人物はほとんどいないことから小さい問題を大きく膨ませる可能性が高い。未来の絶対権力者であるがゆえに、失敗や誤りをしても追従するだけの人物で周りを固めるだろう」と分析した。

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彼は「また金正恩は幼少の頃に外国で育ち、国内にいる時も徹底的に隔離されたままで完全に一般市民とは違った生活を送ったので協調性がきわめて低い。恐怖と操作された象徴だけで幹部らを掌握することはできない」と指摘した。