【シンガポール=ニューシス/チャン・ユニ記者】文在寅大統領は13日、「金正恩委員長が非核化の約束を守るなら、自分の国を繁栄に導いていくことができる」と述べ、東アジア・ASEAN平和共同体と、新興経済国としての北朝鮮の可能性に期待を示した。

文大統領はこの日午前、シンガポール東南アジア研究所の招請で開かれた講演会「シンガポールレクチャー」で演説し、「私はこれまで金正恩委員長と2回会った。金委員長は、理念の対決から脱し、北朝鮮を正常国家として発展させようとする意欲が非常に高かった」と明らかにした。

文大統領はこの日の演説で、韓国とASEANは域内の平和共同体メンバーであり、「新南方政策」の重要な経済パートナーであるという点を強調した。特に先月12日、シンガポールで開かれた朝米首脳会談をきっかけに、朝鮮半島の非核化と平和定着に向けた旅路が始まったとしながら、北朝鮮が正常国家として国際舞台へ出てくることを期待した。

文大統領は、北朝鮮の後続措置と関連し、「決して平たんな道ではないが、(北米)首脳間の合意を真摯に履行していけば、目標を達成することができる」とし「北朝鮮が非核化の履行案をより具体化し、韓国と米国は同等の包括的措置を迅速に推進すれば、そのスピードはより速まるだろう」と述べた。

続いて「韓国政府は1日も早く平和体制が築かれ、経済協力が開始されるように努力する。『板門店宣言』と『セントーサ合意』が地球上の最後の冷戦を解体した合意として記録されるよう、国際社会と継続的に協力していく」と語った。

一方、文大統領は「私は韓国にも大胆な想像力を実践できる国にしようと思う。韓国には、シンガポールにはない、世界のどの国でもない、もうひとつのチャンスがある。それこそが南北経済協力だ」と強調した。

文大統領は「南北首脳会談は、その始まりである。昨年まで誰もが夢と思っていた。韓国は朝鮮半島の完全な非核化と平和をベースに、新たな経済地図を描くだろう。南北は経済共同体に向けて進んでいくだろう」と述べた。

現在、北朝鮮は核実験とミサイル挑発行為で、国際社会の経済制裁を受けている。文大統領は、北朝鮮が非核化を履行すれば対北制裁が緩和され、他の国との経済協力も可能になるとの予想を示した。

文大統領は「北朝鮮の完全な非核化履行を通じて、対北制裁が解除されると、かつて活発だった北朝鮮とASEAN間の経済協力が再び活性化されるだろう。北朝鮮とASEANの両方の経済発展に貢献することができる」と述べた。

続いて「特にASEANは2000年以降、ASEAN地域安保フォーラム(ARF)を介して、北朝鮮と国際社会間の対話の場を設けてくれた。ASEAN地域安保フォーラムは、北朝鮮が参加する唯一の多国間会議で、北朝鮮と国際社会との間の重要なコミュニケーション窓口になってくれた」とし、「ASEANは一貫性のある声で、北朝鮮が核とミサイル開発を放棄し、平和と繁栄の道に戻るよう促してきた」と述べた。

また、「北朝鮮が非核化措置を真摯に実践する場合、ASEANが運営しているいくつかの会議に北朝鮮を参加させ、北朝鮮との二国間交流協力が強化されることを望む」とし「北朝鮮が国際社会の責任ある一員として、自分の役割を果たす機会を作らなければならない」と述べた。

文大統領は「朝鮮半島の平和定着はこれにとどまらず、ASEANと韓国、北朝鮮とユーラシア経済の接続点となって、ASEANを含む域内諸国の新たな経済成長の原動力を作り出すだろう」とし、「アジアの平和とアジア時代を開いていきましょう。アジアの繁栄をもって、人類の希望を作り出そう」と強調した。