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北朝鮮でも大学に入学を志望者する学生は、韓国や日本と同じように試験を通過しなければならない。大学入学志望者らは全国同時に行われる「予備試験」を先に受ける。その後、予備試験合格者らが希望する大学に受験願書を提出し、各大学で行う試験に合格すれば大学生になる。

北朝鮮の大学入試は年に2回開かれる。11月の予備試験は主に卒業を控えた中学校6年生らが受験する。この試験に合格してこそ大学試験に受験する資格を得る。

各市・郡の人民委員会教育課では各中学校別に大学入試の人員を配分する。都市部の学校の場合、卒業生の約30%、農村の学校は卒業生の20%程度が入試対象になる。

各中学校ごとに受験生が受験可能な大学があらかじめ決められる。都市部の学生たちの場合、平壌および大都市の「中央大学」に受験する資格が相対的に多いが、農村部の学生たちは主に地方の大学側に配分される場合が多い。大学入試資格でも、都市と農村ではかなりの差があるわけだ。

予備試験を合格した学生らは2月末から3月初めまで各大学別試験を行う。通常、金日成総合大学でまず初めに試験が行われ、残りの大学は3月初めまでに各自試験が行われる。北朝鮮では複数志願のようなものはない。学生たちは1つの大学だけ受験可能であり、ここで失敗すればその年の入学試験はもう受けることはできない。

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一方、除隊軍人、現役軍人、工場企業所で仕事をして大学入学の推薦を受けた人々は濫?詞アが免除される。彼らは7月に大学別の入学試験を受験するのだが、ここで合格すれば6ヶ月程度その大学の「予備科」に通う。大学別入学試験に参加できる「推薦状」は所属の党幹部らが書くのだが、その条件は出身身分が良く、党と指導者に対する絶対的忠実性のある人々に限られる。

◆金と権力まみれの北の大学入試

1980年代まで北朝鮮では階級差別がひどく、入学、入隊、入党などあらゆる場面で、出身をまず問題視する。いくら学生の学力が高いといっても、家族の中に治安隊、宗教者、南へ越境した人、分派行為加担者などがいれば、大学入学に必要な「推薦状」はもらえない。

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ごく稀に、敵対階層出身の子供が大学入学を承認される場合があるが、これは「英才」級の学生たちのことだ。それでも一般の大学や地方の大学程度は可能だが、金日成総合大学や金策(キムチェク)工業大学、中央大学はほぼ不可能だ。

一方、高位級幹部、国家有功者、飛行士や潜水艦服務者などの子供はその身分の恩恵を十分に受ける。このような階級の場合、試験成績がそれほど悪くなければ簡単に大学に入学できる。

しかし、1990年代から北朝鮮社会が慢性的な経済難に苦しむようになり、北朝鮮の大学入学形態も徐々に変化し始めた。最近では身分や実力よりお金と権力が優先される。実力のある学生だとか労働新聞に登場するほどの「英雄」でないなら、ほとんどすべての受験生らがお金と権力の影響を避けることはできない。

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入試生らの大学入学を最終決定する機関は各大学の「幹部」だ。入試を控えて各大学学長と党書記、幹部部には入試に関する電話が鳴り響き、お金と賄賂を準備した父兄の行列がひっきりなしに続く。

子供の大学入学のために両親たちが使うお金は大学により違う。平安北道(ピョンアンブクト)にある軽工業大学や医科大学の場合、400〜500ドルが必要で、それよりも少し低く評価される農業大学と師範大学などは200〜300ドルは必要だ、ということが北朝鮮内部の定説となりつつある。

また、金日成総合大学や金策(キムチェク)工業大学、キムヒョンジク師範大学、平壌外国語大学などは1000ドルを上回ったりもする。中央大学らは中央・請負幹部や軍隊高位将校、外貨稼ぎ業の子供たちが集中するので、毎年賄賂費用も競争的に増加傾向にある。

試験時、採点を引き受けた担当者と受験生の間に行われる「闇取り引き」が主な不正行為である。入試生はあらかじめ受験番号を担当者に知らせ、採点過程で点数の上乗せを図る。一部担当者は試験直前に入試問題を知らせ、受験生があらかじめ試験問題を解答できるようにすることもある。

このように不正が大半を占める北朝鮮の大学試験では、後輩らの応援や社会的配慮などは見られない。大学試験もやはり幹部らだけの祭りに過ぎないようだ。