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論評はこれに対し、「総聯と在日同胞に対する日本反動層の卑劣な政治的テロとしつこい迫害策動は、千年来の敵である日本に対するわが人民の憎悪の念と無慈悲な報復の意志だけをさらに固めさせている」として強く反発。この前日には国営の朝鮮中央通信も、「島国チョッパリ」という日本人に対する蔑称まで用いて、激しい非難を行った。

金正恩氏は北朝鮮のメディア戦略を直接指揮していると見られ、自分の怒りを強くアピールする手法を得意としている。

(参考記事:金正恩氏が自分の“ヘンな写真”をせっせと公開するのはナゼなのか

2015年にスッポン養殖工場を視察した際には、管理不備に激怒し、支配人を銃殺させた。後にその動画を公開して国民に恐怖を植え付けるなど、そのやり方は周到かつ冷徹だ。

(参考記事:【動画】金正恩氏、スッポン工場で「処刑前」の現地指導

母親は大阪出身

今回の北朝鮮メディアの報道は、金正恩氏の「怒り」を強調しながら、日本政府に「揺さぶり」をかけるものであると言える。安倍晋三首相は日朝首脳会談の開催を目指す方針を打ち出しているが、北朝鮮が日本人拉致問題について「完全に解決済み」と主張していることもあり、実現は簡単ではない。

(参考記事:北朝鮮が日本だけを非難…安倍さんは金正恩氏と会って大丈夫か

そこで今回の問題を受け、北朝鮮側は「本当にやる気あるの?」とたたみかけているのだ。

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筆者は、当面は対北圧力を維持するという日本政府の方針に、必ずしも反対するものではない。