日本海沿岸では昨年から今年の初めにかけて、北朝鮮のイカ釣り漁船とみられる木造船の漂流、漂着が急増した。船とともに漁民と見られる遺体も多数、見つかっており、北海道松前町では、無人島に上陸した北朝鮮の漁民が窃盗容疑で逮捕される事件まで起きている。
背景には、不足する外貨を稼ぎたい国家が「漁労戦闘」と呼ばれる無理な漁獲増大キャンペーンを繰り広げ、それに、一獲千金を目指す庶民が呼応している実態があると言われる。
(参考記事:「あの恐怖は言い表せない」北朝鮮の元漁師が体験した「生死の境目」)日本海沿岸に漂着した北朝鮮の漁船は、木材をクギで固定しコールタールを縫って水密処理した構造になっている。これだと、船体が波に揉まれているうちにクギが抜け、海上で分解してしまう危険性が大きい。