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「地獄のような北朝鮮の収容所の存在を少数の人だけが知っているということは、驚くことだ」

日本メディア企業のエモーショナル・コンテンツ(Emotional Content)の代表の清水ハン栄治さんは今月12日、デイリーNKとの書面インタビューで「人気があるアニメーションや分かりやすい映像ならば、北朝鮮問題も関心を引くことができる。特に、核兵器、拉致問題だけでなく、これまで知られなかった北朝鮮問題を若い世代らに知らせたい」と話した。

同氏は4月から北朝鮮の収容所に関する長編アニメーション「North」(仮題)を製作している。アニメーションを製作することになった背景に対して「他の人に北朝鮮を知らせ、全世界に肯定的な影響を及ぼすため。このような目的を達成するために、凄まじい収容所問題をアニメーションで作ることになった」と説明した。

同氏が北朝鮮の人権問題に関心を持つことになった契機は、収容所内の人権実状を告発した「収容所の歌(カン・チョラン)」や、「世の中の外に出てくる(シン・ドンヒョク)」などの手記を読んだのがきっかけとなった。

また、同氏の母は韓国人でもある。同氏の母親は「北朝鮮は在日同胞に北朝鮮を地上の楽園と宣伝した。それによって親しい人々が1960年代から日本から北朝鮮に渡っていった」という話を聞かせた。

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同氏は「もし、私がその時期に生まれていたならば、今私が地獄に住んでいる可能性もあった」と話した。

北に帰国した在日朝鮮人の北朝鮮で体験した苦労が今回のアニメ製作の一因でもある。「主人公の家族は地上の楽園に向かい、自身の人生と財産を偉大な国の建設に捧げた。しかし、平和だった家族の日常は祖父の突然の行方不明によって崩壊する。主人公もまた、燿徳収容所に連行される事になる…」

また、北朝鮮問題に関するアニメを製作することになった動機について、北朝鮮の人権問題に接近する方式に限界を感じたからだと明らかにした。

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「これまで見守った結果、一部の活動家や市民団体の活動は制限的な対象に限定されており、問題の重大さに比べて北朝鮮の人権問題は国際的に良く知られていなかった。既存の活動を維持するべきか、それとも新しい接近方法を創り出すべきかを悩んだ結果、後者を選ぶことになった」

「アニメのように大衆性があり接近しやすいメディアを利用すれば、沈黙している多数の関心を引き出すことができると思う。このような方式で収容所問題に打撃を与えれば、体制にも影響を与えることになるだろう」と話した。

特に「収容所の存在あるいはこれに関する噂が、とんでもない北朝鮮の制度を維持させてきた主な理由と考えている。このような威嚇と恐怖は、一般鮮住民の活動を抑圧する効果を産んでいる」と指摘した。

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「収容所を廃止させる事で直・間接的に北朝鮮政権の支配力を弱化させる効果を持ってくるだろう」と強調した。

しかし、同氏もその他の北朝鮮人権運動活動家と同じように財政的な困難に陥っている。「私たちは現在、卓越した能力のアニメーターと仕事をしているが資金不足で苦労している。この問題が解決されるならば(映像コンテツ、北朝鮮の人権告発)近い将来に北朝鮮人権運動に大きな力になると期待している」と話した。