北朝鮮国営の朝鮮中央通信は13日、前日にシンガポールで行われた金正恩党委員長とトランプ米大統領の米朝首脳会談について詳細に報じた。

同通信は、「全世界が一日一日を待ってきた世紀的な対面が成されるシンガポールの所々には、数千人の内外信記者と数多くの人々が雲集して、歴史に末永く残るこの日の瞬間瞬間を注視していた」として、現地の様子を描写。続いて「最高指導者は、現地時間で午前8時10分、宿所を発って会談場であるシンガポールのセントーサ島のカペラホテルに到着した」として金正恩氏の動きを伝えるなど、当日の流れを細かく再現した。

会談で金正恩氏は、「こまで来る過程が決して容易でなかったと述べ、過去の歴史がわれわれの足首をつかみ、誤った偏見と慣行がわれわれの目と耳を覆ったりしたが、それら全てを果敢に踏みつけてこのようにこの席にまで来たし、新しい出発点に立つことになったという意味深い言葉を述べた」という。

また「トランプ大統領は、今回の首脳会談が朝米関係の改善につながるとの確信を表明し、最高指導者が年頭から取った主動的かつ平和愛好的な措置によってわずか数カ月前までだけでも軍事的衝突の危険が極に達していた朝鮮半島と地域に平和と安定の雰囲気が到来することになったと評価した」という。

金正恩氏はこれを受けて、「両国間に存在している根深い不信と敵対感から多くの問題が生じた」「朝鮮半島の平和と安定を成し遂げ、非核化を実現するためには両国が相手に対する理解を持って敵視しないということを約束し、それを保証する法的・制度的措置を取らなければならない」と述べた。

続けて金正恩氏は、まずトランプ氏が提起した朝鮮戦争で戦死した米兵の遺骨発掘と送還問題をその場で受諾。続けて米側に対し、「差し当たり、相手を刺激して敵視する軍事行動を中止する勇断から下すべき」と語り、米韓合同軍事演習の中止を求めた。

トランプ氏は「これに理解を表し、朝米間に善意の対話が行われる間、朝鮮側が挑発と見なす米国・南朝鮮合同軍事演習を中止し、朝鮮民主主義人民共和国に対する安全保証を提供し、対話と協商を通じた関係改善が進むことに合わせて対朝鮮制裁を解除することができるとの意向を表明した」という。

金正恩氏はこれに、「米国側が朝米関係改善のための真の信頼構築措置を講じていくなら、われわれも引き続きそれ相応の次の段階の追加的な善意の措置を講じていくことができる」と応じた。

そのうえで両首脳は、「朝鮮半島の平和と安定、朝鮮半島の非核化を進める過程で段階別、同時行動原則を順守するのが重要であることについて認識を共にした」という。

両首脳は相互に訪朝と訪米を招請し、これを受諾した。

同通信は、この日の会談と、両首脳が署名した共同声明について「朝鮮半島と地域に到来している和解と平和、安定と繁栄を目指す歴史的流れをより促し、最も敵対的であった朝米両国間の関係を時代発展の要請に即して画期的に転換させていくうえで重大な意義を持つ大きな出来事となる」と指摘し、歴史的意義を強調した。