本日、東京の国会議員会館で「北朝鮮難民と人道問題に関する民主党議員連盟(会長・中川正春議員、事務局長・櫛渕万里衆院議員)主催の院内学習会が開催された。
学習会では脱北者のキム・ヘスク(48歳:仮名)さんが講師として招かれ「北朝鮮の収容所の実体」を明らかにした。
キム・ヘスクさんは13歳の時に家族連座制により平安南道の「18号管理所」に収容され、28年間の収容生活を送り、2008年に脱北。翌年2009年に韓国に入国した。その後、収容所体験に基づいた絵画を多く発表し、収容所の実体について証言を行っている。今回の学習会でもキムさんは自らが描いた絵を紹介しながら過酷な収容所生活や人権弾圧、飢餓の実情を明らかにした。
13歳から28年間も収容所での生活を強いられたために、収容所などでの公開処刑なども多く目撃した。特に1997年から2000年までのいわゆる「苦難の行軍」の時期には多い時には一ヶ月に8回ほど、銃殺や絞首刑などの公開処刑が行われた。
収容所内では13年間も石炭の採掘現場で働かされた。マスクも何もつけずに働かされ肺は粉塵で一杯になり、少しでも激しい運動をすると息が上がるなど、今もその後遺症に悩まされている。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面最後にキムさんは「北朝鮮住民は金正日政権によって自分たちが苦しい生活を強いられていることは既に知っている。日本の市民が北朝鮮の人権問題に関心をもっていることを北朝鮮住民が知れば大きな励ましになる」と訴えた。
学習会に参加した渡辺周議員は「金正恩後継体制が進む中で、北朝鮮でなんらかの変化があるかもしれない。その中で日本政府として北朝鮮へどう対応するのかをしっかり考えなければならない」と感想を述べた。
また長年ジャーナリストとしても日本人拉致問題に取り組んできた有田芳生議員は「強制収容所などの人権問題も取り組んでいくなかで、日本人拉致問題などを解決することは大切な課題である」と今後も北朝鮮の人権問題に積極的に取り組んでいくという意志を示した。
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