北朝鮮国営の朝鮮中央通信は29日、中国の北朝鮮レストランから脱出し韓国に亡命した女性従業員12人を送還するよう韓国側に強く求める論評を配信した。

2016年4月に発生した女性従業員らの集団亡命を巡っては、韓国の朴槿恵政権(当時)の工作による「企画脱北」であったとの疑惑が提起されている。

論評は、「民族の和解と団結は決して、抽象的な概念ではない」として、南北対話維持のため、韓国側に具体的な行動を要求。「特に、過去の保守『政権』の時期に極悪非道な同族対決政策によって招かれた反人倫的・反人道的問題を解決することこそ、その先決条件だ」と明言した。

さらには「朴槿恵逆徒の反人倫的犯罪を庇護し、隠ぺいしようとするなら、それは積弊清算を願う南朝鮮民心に対する露骨な反逆であり、板門店宣言の履行に逆行する重大な犯罪行為である」と強調し、これまでのところ送還を拒否している韓国側に圧力をかけた。

論評の全文は次のとおり

保守「政権」が残した反人倫的問題は早急に解決されるべきだ 朝鮮中央通信社論評

【平壌5月29日発朝鮮中央通信】わが女性公民に対するかいらい保守一味の集団的誘引・拉致犯罪の真相が全世界にあらわになって、内外の糾弾世論が激しくなっている。

南朝鮮の市民団体と各階層は、「北の女性従業員が朴槿恵政府によって強制的に拉致されたということが余地なくさらけ出された」として、当局の公式謝罪と再発防止、女性従業員の即刻送還、情報院解体を求めており、民主社会のための弁護士会は集団拉致事件関連者を検察に告発するなど、法律的闘争に乗り出している。

北南間に民族的和解と平和の気流が流れている今、被害者家族をはじめわが人民は期待を抱いて愛する娘が帰るのを待ちこがれている。

民族の和解と団結は決して、抽象的な概念ではない。

長い分裂の歳月にわたってしこり、もつれた問題を一つ一つ解決して民族構成員個々の人の胸にわだかまっている痛みをいやす過程がすなわち、平和と統一のための歩みになるであろう。

特に、過去の保守「政権」の時期に極悪非道な同族対決政策によって招かれた反人倫的・反人道的問題を解決することこそ、その先決条件だと言わざるを得ない。

これは、北南関係の持続的な発展と朝鮮半島の平和と統一を願う南朝鮮当局の誠意と意志を示す重要な契機にもなる。

わが女性公民の送還問題が単なる人道的問題を越えて全同胞の関心と国際社会の耳目を引いている理由がまさに、ここにある。

汚らわしい政治的野望の実現のために花のような乙女たちの運命をもてあそび、尊厳ある朝鮮のイメージに泥を塗ろうとした朴槿恵逆徒の蛮行は、絶対に容認されない。

誰であれ、これに顔を背けることも、黙認することもできない。

朴槿恵逆徒の反人倫的犯罪を庇護(ひご)し、隠ぺいしようとするなら、それは積弊清算を願う南朝鮮民心に対する露骨な反逆であり、板門店宣言の履行に逆行する重大な犯罪行為である。

わが女性公民の送還問題にあいまいな態度を取るのが同胞に罪を犯すことになるということをはっきり認識すべきである。

正しい処置が必要である。---

    関連記事