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秘密保障と迫ヲ向上のために分割管理

このように万寿無彊研究所の所属員と他の機関との交流が行われない理由は、金正日の狡猾なアイディアだった。金日成は1980年代末に長寿研究機関の統合を主張した。だが、金正日は各機関が競争を行う事で迫ヲが向上すると反対した。

金正日の狡猾さはこれに尽きなかった。金日成の信任を受け万寿無彊研究所の実権者だったシン・サンギュンを除去した。80年代末に彼が交通事故で入院治療を受けている間、金正日は最も規模が大きかった基礎科学院を中央党財政経理部に所属させ、研究所に対するすべての実権を掌握した。当時、北朝鮮の後継者に確実視されていた金正日は日々増すシン・サンギュンのパワーの弱化狙っていた。

中央党に基礎科学院を奪われたシン・サンギュンは、金日成に提案して錦繻山(クムスサン)議事堂管理部の傘下に晩晴山研究院を新設した。再び機会を得た彼は金日成・金正日の万寿無彊の研究に没頭し名誉回復に全力を果たした。

1988年にシン・サンギュンは、オーストリア、ドイツ、日本などの先進国から最先端の研究設備を大々的に購入した。それだけでなく外国から教授も招請し、晩晴山研究院を国内最高の研究所に育て上げた。当時、COCOM(共産圏に対する輸出規制)の影響で最先端科学研究設備の輸入に制限を受けていた為、ブローカーを通じて購入した価格は通常の倍に達した。この晩晴山研究院は秘密を保障するために、数字で各研究室らを区分して呼んだ。

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1室▲食品検定分析室

この1室は、国内外で長寿効果があるといわれる薬剤や食品素材などの総合分析を行う業務を担当している。この定量分析のために最先端設備を導入した。数千万ドルを投じて輸入した核磁気公明分光計、分光光度計、原子吸光分析器、ポルラログラフィー、ゲルクロマトグラフィーなどを利用し、食品に含まれた成分を検定分析した。また、金日成総合大学を卒業しドイツで留学をした研究者らが金日成・金正日の為の専用のタバコを研究していた。この当時、金正日は「白頭山」という商標に偽装した英国産のタバコを好んでいた。ここではこのタバコの味を維持しながら、発ガン性物質とニコチンの含有量を減らす研究が行われた。

2室▲食品精力剤化研究室

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金正日の食材全てに長寿効果を与えるために存在したのが2室と呼ばれる「食品精力剤化研究室」。主な業務は牛、豚、鶏などの飼料に薬剤を加え、肉やタマゴなどに精力剤成分が含まれるようにすることだ。それだけでなく栄養価の高いコメや果物、野菜などの生産にも努めた。酒好きの金父子のために、各種の漢方薬を作るのも2室の業務だ。

2室で行われる全ての研究は、業務の効率性と成果を高めるために人体実験をする臨床検討課を設けている。党教育機関の高級党学校に研究室を置き金日成・金正日と体質、年齢が似た人々を相手に人体実験を行った。製品を1〜3ヶ月間の服用させその効果を判定する。動物実験を行う。喉頭疾患を持っている金正日の為に喉頭を保護するお茶、おやつを作るために数千匹の実験動物を飼育している。この実験のために総合血分析機1台を17万ドルで購入し、オーストリアから教授らを数ヶ月間招へいした。

3室▲生物工学室

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生命科学研究は細胞工学と遺伝子工学、組織培養技術の発展で急速な変化が訪れた。これによって長寿研究も最先端技術を活用する為に3室(生物工学室)が発足した。3室所属の研究員らは、数ヶ月にかけてイタリア、インド、オーストリア、ドイツなどの資本主義国で先進科学技術の研修受けた。外国で習得した知識を土台に植物体の組織培養技術を利用した食料用の天然着色料を開発する。

4室▲食料工学室

平壌軽工業大学の卒業生で構成された4室は低カロリー、味の改善、食品物性の改善のための研究が基本業務。食品の味をそのまま維持しながらも、健康に有害な糖分、脂肪、オリゴ糖などを代用材を開発し食品に添加する研究を行う。金正日は自身に提供される全ての食料品に評価を直接下す事もある。健康への良し悪し、味と長寿効果に対して書記に具体的に指示を伝達する。この内容は金正日の方針となり、職員らは直ちに該当製品を方針通りに改善するための研究を行わなければならない。最も速く最高の質の食品を開発し、金正日の食欲を満足させなければならないためだ。

5室▲応用室

5室では世界各国で人気のある健康食材を、北朝鮮の実情に合うように栽培・飼育できる方法を研究する。 米国の鳩、フランスのアヒル、キジの飼育など畜産研究を担当している。実例として、カケスはストレスが溜まりやすく脳出血を起こしやすいので飼育が難しいが、アスコルビン酸(ビタミンC)などの抗ストレス性物質を与えるなどの飼育研究を行う。実際には数署lが山をさ迷い捕獲した動物を飼育したと偽って提出するのが、5室の実情である。