北朝鮮当局は昨年6月、韓国が集団脱北した女性従業員らを送還しなければ、南北離散家族の再会事業に応じない方針を示した。最近の南北対話の流れの中でも、これがハッキリ撤回されたわけではない。
恐らく、対話維持を重視する文在寅政権の中には、「できれば彼女らを帰してしまいたい」と考える向きもいるだろうが、くれぐれも拙速な判断が下されないよう、韓国のメディアは監視を強めるべきだ。
(参考記事:20代美人ウェイトレスを直撃…「北朝鮮レストラン」の舞台裏)高英起(コウ・ヨンギ)
1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 、 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 、 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。