国連が作成した年次報告書によれば、この1年間で北朝鮮の人権状況がさらに悪化したと報告した。

ダルスマン北朝鮮人権特別報告官が作成した報告書を元に潘基文(パン・ギムン)事務総長が国連総会に提出したこの報告は、「2009年8月から2010年8月までの1年間、北朝鮮の人権状況がより一層悪化した」と指摘したと20日、米国の声(VOA)が伝えた。

同報告書は「広範囲の食糧不足と医療体系の崩壊、安全な飲料水の不足と教育の質の低下のような慢性的な問題は、住民が基本的な人権を実現するのに深刻な妨害要因になっている」と評価した。

「今年は北朝鮮の一部地域で降水量が少なく、食糧生産量が2009年と比べて18%以上が減少したとユニセフは試算している。この状況下で資金不足によって食糧援助が減れば、妊婦や5歳以下の子供たちの栄養状態に深刻な結果をもたらす可能性がある」と明らかにした。

「北朝鮮の古びた首都と衛生施設は住民の健康に実質的な威嚇を与えており、医療設備と薬品の不足も重なり保健体系は基本的な治療すら提供できなくなっている」と指摘した。

「にもかかわらず、北朝鮮に人道的支援を提供している国連機高轤ヘ、深刻な資金不足に直面している。2009年の場合、必要な資金4億9千2百万ドルのの20%しか募金を集める事が出来なかった」とした。

「北朝鮮では思想と良心、宗教、表現の自由など民権と政治的な自由が制限されていて、情報の流れも厳格に統制されている」と批判した。

「公開処刑と拷問、強制労働、強制送還された脱北者に対する苛酷な処罰が行われているという数多くの報告を得ている。政治犯劣悪な収監施設に閉じ込められているという報告もある」と明らかにした。

「北朝鮮当局は住民らが食糧と飲料水、衛生、保健などの人権を享受できるように、即座に措置を取る必要がある。拷問防止条約などの人権に対する国際条約の批准と、北朝鮮人権特別報告官の北朝鮮の訪問を許容せよ」と促した。

「北朝鮮の隣接国家と国際社会に向け、脱北者の保護を促し政治安保的な憂慮のためにも対北人道的支援を制限してはならない」と強調した。

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