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最貧国である北朝鮮、90年代中盤の苦難の行軍で数百万の餓死者を出した金正日政権は、数百万ドルをヨーロッパに隠し放蕩な生活を送っている。経済難で生存が不可能だと思われた政権が、外貨稼ぎ機関のカネで命を維持している。しかし、最近になって外貨稼ぎを担当者の権力争いが発生し注目される。

天然資源の枯渇によって麻薬ビジネス

金正日は70年代初めから外貨稼ぎを全軍運動として行い、外貨稼ぎ機関を乱立させ手段を選ばなかった。工場、企業所、協同農場、さらには街頭(専業主婦によって構成された女性組織)にまで外貨稼ぎの課題を与え、これの遂行を金正日への忠誠心として図るなどし義務的に強要した。

砂金、松茸、獅フ繭、ハマグリなどの農水産物、国家の計画で生産された鋼鉄、亜鉛、銅などの資源も片っ端から売り飛ばした。1980年代末には資源が枯渇する状態に陥った。

その後、手を出したのが麻薬ビジネスだ。1980年代中盤から徐々に手を出したアヘン栽培が、1990年代からは本格的に国家事業として、外貨稼ぎ品目になった。

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麻薬ビジネスで利益を上げた金正日は、山間部の僻地の協同農場や国営農場でアヘンの栽培を支持し、咸興、清津、平城、平壌で純度の高いヒロポンを製造した。国内での使用が目的では無いため、即座に中国を通じて日本、韓国、東南アジアに売りさばき、中国当局に頭を痛めている。

最近では外貨稼ぎ機関の高位層同士の投資誘致競争が激しい。これまでは北朝鮮内部で影の核心人物と言われていた呉克烈(オ・グンニョル)が、軍を基盤に外資誘致を専門的に担当してきた。金正日は誰に対しても1つの物事を独占する事を絶対に許さない。

金正日が呉克烈の独走を防ぐ目的で張成沢を推す

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妹婿である張成沢(チャン・ソンテク)を前面に出す事で、呉克烈の独走を防ぎ競争をさせた。張成沢は金正日の妹婿という特別な地位を利用し、中国の朝鮮族の事業家パク・チョルスを呼び入れ米国の対北金融制裁回避に向け「朝鮮大豊グループ」を設立、対北投資誘致を掲げた。

今年1月20日、大豊グループ設立を朝鮮中央通信を通じて公式に発表し、「国防委員会が国家開発銀行の設立を決めた」とし、投資の誘致を引き受けている大豊グループの活動を保障する様にとの金正日委員長の特別命令が下されたと報道した。結果的に、金正日は張成沢の大豊グループに力をさらに与えた形になった。これまで対北投資の誘致を主導してきた呉克烈が快く思うはずが無い。

パク・チョルスは中国の朝鮮族で、その背後には中国の強大な力な潜んでいる事は明らかだ。後日、中国がパク・チョルスと朝鮮大豊グループを通じ大規模な資本を北朝鮮に投じる事で、北朝鮮経済を掌握するだろうとの噂が信憑性がある。

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国家安全保衛部も神経を尖らせているが、パク・チョルスを積極的に後援している張成沢を意識して金正日に事実を報告できなくなっていると言う。

今では、外貨稼ぎでの収入の高さが権力を掴むチャンスを得られる。外貨稼ぎを通じた北朝鮮の権力争いがこの2人を中心に行なわれているのも、この様な理由だ。今後、金正恩の後継体勢に与える影響も少なくは無いと思われる。