地方都市では「手軽なレジャー」…北朝鮮の薬物汚染がなお深刻

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極めて深刻な覚せい剤の汚染状況を受けて、北朝鮮の国家保衛省(秘密警察)は、覚せい剤の生産、販売、所持に対して大々的な摘発を始めた。少しでもあやしい場所があれば、軍用犬を伴っての家宅捜索を行うほどだ。しかし、効果はあまり期待できそうにない。

平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋によると、覚せい剤に対する取り締まりが強化されたのは先月からのことだ。重点取り締まり地域は、咸鏡南道(ハムギョンナムド)の咸興(ハムン)と、平安南道の順川(スンチョン)だ。

順川には、李秀福(リスボク)化学工業大学と順川製薬工場が、咸興には咸興化学工業大学、興南製薬工場がある。つまり、大学が製造技術を持った人材を育成し、製薬工場が製造するという、覚せい剤づくりが地場産業になっているような地域なのだ。

平壌からやって来た国家保衛省の取締官は、地域の人民班(町内会)を通じて「軍用犬を伴って取り締まりを行っている」「覚せい剤の生産者、保有者は自首せよ」と呼びかけている。詳細は不明だが、軍用犬は北朝鮮の人々に恐怖を抱かせるもののようだ。

しかし、自首する人は誰もいないという。