韓国統一省の白泰鉉(ペク・テヒョン)報道官は12日の定例会見で、5月内に開催されるとされる米朝首脳会談について「北朝鮮当局による公式な反応はまだ無い」とし、「立場を整理するのに時間が必要であるなど、慎重なアプローチをしているものと考える」と語った。
これまで、朝鮮中央通信など北朝鮮メディアで米朝首脳会談や南北首脳会談についての言及はない。
ただ、日本の朝鮮総連の機関紙・朝鮮新報が10日、米朝首脳会談に触れた記事を翌日削除した「事件」があった。白報道官はこれに対しても、「北朝鮮も様々な立場を整理するのに時間が必要で、気をつけているのでは」との見方を示した。
また、南北首脳会談への言及が無い点には、「現在、南北間に日程などの実務協議が必要だ。これらを踏まえて立場を整理するのではないか」との見解を明かした。
3月6日に韓国の特使団が北朝鮮から帰国して以降、南北の交渉は表面化していないが、韓国は首脳会談の準備委員長にイム・ジョンソク大統領秘書室長を任命し、近日中に準備委員会を構成する予定だ。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面白報道官はさらに、「統一部は南北関係の担当部署として、(南北対話における)実務の中心を担う役割を果たすだろう」と説明した。
その上で、南北首脳間のホットライン設置や韓国のテコンドー演武団と芸術団の訪朝など、特使団が北側と合意した内容について、「政府が実務的な準備を進めており、この先、南北間で実務協議が行われる」と見通した。