21日明け方、 鴨緑江が氾濫し新義州が大きな水害に見舞われた。北朝鮮当局は前日の夜8時に避難勧告を発令したが、多くの住民がこれを信じずそのまま家にいたため、人命被害が発生したと言う。
同消息筋は22日の電話インタビューで、「21日の夜中3時頃、新義州市内に水が溢れ始め、家屋の水没被害が発生した。前日の20時から保安所が『南新義州や高地帯に退避せよ』との避難勧告を発令したが、多くの住民が無視した」と伝えた。
「マジョン洞では夜中に聞こえる水の音に驚き、全員が外に出て高台にある小学校に退避したが、避難し遅れた人々もおり人命被害が発生した。具体的な被害内容は確認されていないが、死亡者がいると聞いた」と話した。
この様に他の地域でも避難勧告放送を無視したケースが多いとすれば、被害規模はさらに拡大されると思われる。特に、朝鮮中央TVが報じたように、全家屋と農地が水没した新義州のサンダン里やハダン里、タジ里などでは被害がより大きいと思われる。
当局の非難勧告に従わなかった理由に対し、「今月中旬から2回も警告が発令されたが、何もなかった。今回も大丈夫だろうと思っていた」と話した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面幹部らは、「アパートの1階から上の階に荷物を移すので大忙しだったが、一般人は被害を受ける物すらない。小さな田畑や数匹の家畜を守るために、家に留まった人もいたでしょう」と話した。
朝鮮中央通信はこの前日、「21日0時から9時まで水豊湖周辺地域で300mm以上の豪雨が降り、中国地域の豪雨も重なり鴨緑江が氾濫し、新義州市サンダン里とハダン里、タジ里、イジュ郡・ャz里とオジョク里などの家屋や公共建物、農地が全てが水没した」と伝えた。
また、被害住民の救助の為、朝鮮人民軍の空軍の飛行機と海軍の艦艇が緊急出動し救出作戦を行ったが、ヘリコプター1機が墜落、パイロット2名が死亡したと別の消息筋が伝えた。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面同消息筋によると、「鴨緑江近くのサンダン里の住民を救出するために、この地域に接近しようとしたヘリコプター1機が水田に墜落した。住民は乗っておらず、パイロット2名が死亡したと聞いた」と話した。
朝鮮中央TVは金正日の命令で新義州地域に救助ヘリコプターが投入され、住民を迅速に退避させたと報じたが、ヘリコプターの墜落事件については公開しなかった。ヘリで緊急退避した住民は平安北道トンリム郡に後送された。
現在、新義州当局は22日から3日間にかけて住民総動員令を発令し、復旧事業を行っている。