石油精製品、供給9割を削減

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国連安全保障理事会は22日午後(日本時間23日未明)、北朝鮮が11月に新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射したことを受け、同国に対する追加制裁決議案を全会一致で採択した。

今回の決議は、北朝鮮へのガソリンやディーゼル燃料、灯油などの石油精製品輸出を年間50万バレルに制限するのが柱。北朝鮮は2016年に450万バレルを輸入しており、9割削減されることになる。一方、原油供給は中国に配慮し「現状維持」とされたが、「400万バレルまたは52万5000トン」と年間の上限を明示した。

輸出ゼロに

決議はまた、北朝鮮の海外派遣労働者の受け入れ国に対し、労働者を24カ月以内に本国へ送還するよう求める。米国が策定した草案は12カ月以内に本国送還としていたが、米国と中国、ロシアの交渉がもつれ込み、直前になり変更された。

さらに今回の決議では、北朝鮮の輸出の1割を占めるとされる農産物や食品、機械、電気機器、土石類、木材、船舶が禁輸対象となった。過去の制裁で、すでに北朝鮮の輸出の9割を占める品目が禁輸となっており、すべて履行されれば、北朝鮮はほぼ全面的に輸出の道を断たれる。