北朝鮮で、保安員(警察官)を偽り、市民からワイロを巻き上げていた男が逮捕された。保安員が日常的に行っている行為を模倣したものだ。
平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋によると、この男は、違法な出版物や映像コンテンツを取り締まる当局のタスクフォース「109常務」のふりをしていた。保安員の制服を着ていたが、これは市場で30ドル(約3400円)で売られているものだという。
男は韓国映画をUSBメモリにコピーして密売している商人とグルになり、顧客情報を入手。「言うことを聞かなければ逮捕する」と脅迫し、少なくとも1000ドル(約11万4000円)のワイロを要求した。相手がおとなしく従えば「今回だけは見逃してやろう」とおとなしく帰っていったそうだ。男は去り際に「このことが109常務の他のメンバーに知れたら、また取り締まりにやってくる、次は容赦しない」と言って、口止めすることも忘れなかった。