北朝鮮の天安艦攻撃にもかかわらず、米国は北朝鮮をテロ支援国の指定対象から除外するとした当初の立場の維持を決めた。
米国務部が5日発表した『2009年テロ報告書』では、イランとシリア、スーダン、キューバなどの4ヶ国がテロ支援国に再指定されたが、北朝鮮を『再指定』しなかった。
ダニエル・ベンジャミン国務部対テロ担当調整官は、この日のブリーフィングでアフガニスタンのタリバンに対する北朝鮮の支援や、ハマスに対する北朝鮮の武器輸出の試みなどと関連した報道に対して、「報道は見たし、注目している」とだけ明らかにした。
「万が一、北朝鮮が本当にテロリズムの支援を行うならば、我々は明確にテロ支援国指定問題を再び扱う。この問題を十分に知っており、慎重に注目している」と付け加えた。
国務部はこれまで、北朝鮮の天安艦攻撃を『明白な軍事攻撃』とし、国際的テロには規定し難いという立場を直・間接的に表明してきた。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面国務部はこの日の報告書で、1987年の大韓航空機爆破事件以降に北朝鮮がテロ活動を支援したとの証拠が無いとの理由から、テロ支援国指定からの除外理由を説明した。
報告書はまた、1970年の航空機拉致に関与した日本赤軍派4人が依然として北朝鮮に住んでおり、日本の彼らに対する日本への送還要求を北朝鮮が履行しないでいると指摘した。
これと共に、日本人拉致問題での日朝間の交渉内容に対し、昨年と同じ様に伝え「北朝鮮が拉致問題に対する再調査の約束を履行しないでいる」と明らかにした。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面米国務部はブッシュ政権時の2008年10月に北朝鮮との間で核検証プログラムで合意に達した際、北朝鮮をテロ支援国名簿から解除した、現在まで2年間はテロ支援国名簿に登録していない。
しかし、北朝鮮が核検証プログラムに対する約束を破り、昨年に第2次核実験実施した以降、テロ支援国への再指定を行なうべきとの主張が継続的に出されている。特に、今年の天安艦事件によって米議会の一部議員を中心に、テロ支援国再指定への具体的な動きも続いているた。
米国は現在の武器輸出法を基に、対テロ非協力国(not cooperating fully)名簿に北朝鮮の名前を上げている。『対テロ非協力国』は、テロ防止に非協調的な国家を意味、軍事物資の販売・技術移転などが禁止されている。北朝鮮は1995年から毎年対テロ非協力国に指定されてきた。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面また、パキスタンにいるアルカイダの核心的勢力が米国が最も威嚇するテロ組織と指摘し、アルカイダの米国及び西側諸国を目標とした攻撃計画が積極的に立てられているとした。
米国の対テロセンター(NCTC)の昨年の集計結果によると、83ヶ国で1万1千件のテロ攻撃が発生、1万5千700人の死亡者が発生した。これは発生件数では前年度と比べて6%、死亡者数は5%各々減少した。