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 6月20日から咸鏡北道(ハムギョンブクト)国境地域で、国外の映像物に対する集中検閲が行われていると伝わった。今回の検閲では、特にコンピュータの動画や音楽の再生ソフトに対する取り締まりまで行われている。

 咸鏡北道の消息筋は26日、「今回の検閲は、咸鏡北道党委員会が主管、咸鏡北道国家安全保衛部、咸鏡北道人民保安局、咸鏡北道検察所要員から構成された『109非社会主義検閲団』が主導している。8月10日まで検閲が行われるだろう」と話した。

 今回の検閲は、これまでの『非社会主義検閲』とは違う模様。

 まず、咸鏡北道党委員会の次元で『合同検閲団』が組織されたという点。通常、反体制要素に対する検閲は、国家安全保衛部と人民保安部が担当している。特定時期に中朝国境地域での集中検閲が必要な場合には、中央が労働党、国家安全保衛部、人民保安部、検察所、保衛司令部から検閲要員を地方へ送る『5部合同検閲団』が組織される。しかし、道党の次元での合同検閲団の運営は異例との説明。

 「昨年末に将軍様(キム・ジョンイル)が母(金正淑)の故郷会寧(フェリョン)に寄った際、会寧などの咸鏡北道地域への中央の関心と配慮が大きく増えた。しかし、依然として国境沿線での密輸、越境など非社会主義要素が減少しておらず、道党がこれを心配している状況」と話した。

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 「道党では、9月の党代表者会を控え、道内の国境沿線地域に対する事前作業が必要だと判断した。44年ぶりの行事であるため、道党幹部は既に緊張している」と伝えた。

 また、検閲の効果を高める為、いわゆる『2重検閲』方式を選択している事からも、咸鏡北道党委員会の強い意志が確認される。特に、検閲要員が『地元贔屓』を防ぐ為に、検閲要員の地元、所属した単位に対する検閲に参加できない措置を取った。今回の検閲に参加する要員は、咸鏡北道全域で最低200人以上だと推定される。

 「今回の検閲は『金』や『コネ』を使っても逃れるのが難しいとの噂が既に広まっている。検閲構成員には褒賞や昇進などを提示し、原則的な検閲を促しており、故郷や所属組織に対する検閲には参加できない様にし、検閲の強度を高めている」と説明した。

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 検閲構成員は通常3から4人で構成され、決められた地域を巡回・査察し訪問をする。「取り締まりにかかれば最低で労働鍛練刑であり、罪質が悪いと評価されれば教化刑の可能性もある」と説明した。

 最後に今回の検閲では『パソコンソフト』も含まれており、注目を集めている。個人所有のパソコン以外にも、学校や官公庁のパソコンが検閲対象に含まれている。

 北朝鮮でパソコンを使う際には、当局が開発、許可したソフトだけが使用可能。しかし、現実はほぼ全てのパソコンに『中国語版ウインドウXP』や『中国語版MSオフィス』が設置されている。これらソフトの不法CDは、中国延吉などから1枚当たり3〜5人民元(韓国の金500〜1,000ウォン)という超低価格で購入できる。北朝鮮のパソコンの大部分が中国からの流入である為、中国語ソフトが自然に広がらざるを得ない状況だ。

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 検閲団はこの様なソフトだけでなく、動画や音楽再生ソフトにも神経を尖らせている。最近、北朝鮮でもデスクトップやノートパソコンが個人に広まり始め、外付けハードディスクやUSBメモリーから韓国ぼ映画や音楽が広がっているからだ。